花見
全国各地で染井吉野が満開になって、桜の名所はお花見で賑わっていると報道されている。 近頃は世界各地にも染井吉野が植えられ、それぞれの国の流儀でお花見が楽しまれているようだ。
しかし以前はそれぞれの国で愛好される版が異なって、その花の花見が楽しまれていた。 中国では桃やスモモが、朝鮮半島でもスモモが春の花の代表で、これらの花見が楽しまれてきたようだ。
だが日本では万葉集以前の時代から桜が愛され、桜のは波形斧しまれて生きたようだ。 なぜ桃やスモモではなく桜なのか? それは。中国からもたらされた桃やスモモと異なり、日本の野山には山桜が多数自生していたからだろう。 そして桜の花は本格的な春の到来を告げ、もう凍えるような寒さはないこと、農作業を始める時期が来たことを知らせる目安にもなっていた。 だから人々は本格的に農作業を始める前の一日を桜の下に集い、飲食を共にして一年の農作業に対する英気を養ったのだろう。 また、貴族や都市生活者は冬の間街に閉じこもってたまったストレスを野遊びで発散させた。 その野遊びの中でも最も好まれたものが桜狩り(花見)だったのだ。
そこで権力者は桜の名所を作り、そこでストレスを発散できるよう花見を奨励したと思われる。 特に江戸幕府は、大川端や飛鳥山、後には御殿山などに多数の桜を植え、そこでは身分を問わず無礼講の宴会を許して民衆のストレス解消に努めたことがしあられている。
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