都市ガスを水素ガスに転換しては?
脱炭素社会に向けて、家庭で用いられるエネルギーの電力への切り替えが増えている。
しかしここで大きな問題がある。 それは電力需要の急増だ。 この為盛夏期と厳冬期には電力が不足し、場合によっては計画停電もと言う事態になっている。 停電を避けるには電力消費を抑えるしかないが、冷暖房も石油から電力に変わってきている状況ではそれもままならないことがある。
しかし家庭の電力であれば、小型のガス発電機を各家庭に置けばまかなえる可能性がある。 だがガス発電機の燃料が天然ガスでは脱炭素にならない。 そこで提案したいのが都市ガスの水素ガスへの切り替えだ。
水素ガスなどとんでもないと思う人もいるだろうが、過去を振り返ってみれば昔の都市ガスはコークスと水蒸気から作る水性ガスだった。 この水性ガスは水素ガスと一酸化炭素の混合気体で、天然ガスに切り替えられるまでは百年以上都市ガスとして使われた実績がある。 水性ガスと純水素では熱量が異なるが、水性ガスが安全に供給できたのであれば水素ガスもほとんど同じだろう。 最近主流になっているPEパイプでは水素ガスが透過するのではないかという可能性はあるが、その場合はパイプ内面のコーティングなどで対応する手段はあるだろう。
脱炭素を安定して行うためには、原子力や太陽光発電などで水素ガスを製造して貯蔵し、その一部を都市ガスとして供給する事も考えてよいのではないだろうか。 そうすれば、自動車用水素ガスステーションも作りやすいだろう。 もちろん漏洩を発見しやすいよう着臭などの手段を講じておくことは当然だ。
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