プーチン氏の誤り
ロシアのプーチン大統領と指導部の誤りは、ウクライナのゼレンスキー大統領について、所詮は芸能人気で選ばれた喜劇役者に過ぎず少し脅せば簡単に降参するとなめてかかり、これほど頑強に抵抗されるとは考えていなかったことだろう。 さらにウクライナ国民もゼレンスキー大統領のもとに団結してロシア軍に抵抗していることも想定外だったのだろう。
当初のロシア軍の行動は、60kmを超える車列などどう見てもパレードのつもりだったとしか思えない。 進軍を始めればゼレンスキー氏は怯えてしまい、すぐに親ロシア派に政権を譲ると考えて実質的な戦闘など無いと見ていたのだろう。 しかし現実には激しい戦闘に直面して、弾薬や食料の補給が不足する事態になったと思われる。
この様な状況ではプーチン氏も引くに引けず、戦闘を続けるしか無いのだろう。 引き下がればすぐにクーデターに直面することいなるだろうからだ。 失敗した指導者が国内の他の勢力によって失脚させられるのはソ連時代からの伝統だ。 だからロシア軍は降参しなければウクライナの全てを灰燼にすると脅し、非戦闘員に対する攻撃も拡大しているのだろう。 敵国民をを怯えさせ降参させるのはヨーロッパの戦争では伝統的手法だからだ。
報道によれば、一部の戦線ではロシア軍が退却を強いられているという。 今後戦闘は長期化し、時間が経てば絶つほどロシア軍は苦しくなる可能性がある。 孫子は勝てないと分かれば即座に撤退せよと説いたが、今のロシア軍には撤退という選択肢は無い。 反露のウクライナ人をウクライナ国内から一掃するか、ロシア軍の戦線が完全に崩壊するまで続くかも知れない。 両国にとっての唯一の希望は、ロシア内部でのクーデターなのかも知れない。
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