降雪時の運転
一時期福井県と北陸道を行き来していたことがある。 冬には名神から北陸道に入ると、木之元付近から先は雪模様になる事が多かった。 行きはに中が多かったが帰りは夜になる事が多かったので運転に神経を使ったことが何度かある。
一番恐ろしいのは渋滞中で大型トラックと並んで止まったときだ。 追い越し車線に止まった大型トラックの隣に止まっていると、通常タイヤの長距離トラックが再発進し損ねて走行車線側にずり落ちてくることがあるからだ。 渋滞中では逃げるわけにもいかず、ただ止まってくれるよう祈るしか無い。
長距離トラックでも雪国を多く走る車は冬用タイヤをつけていることもあるが、無雪地帯から来たトラックは通常タイヤを着けていることが多く、しかも長距離は保たないチェーンも着けていないことがある。 このようなトラックの運転手は腕に自信があるせいか、積雪のある路面や氷が張った路面でも通常タイヤで走ろうとする傾向がある。
しかし一旦タイヤを空転させると簡単には発進出来なくなる。 結果として凍結路面では傾斜をずり落ちて横を向いたり、圧雪路面では穴が掘れて抜け出せなくなる。 立ち往生は、しばしばこの様な事から始まる。
また、これとは別に激しく雪が降る中での夜間走行に苦労したこともある。 舞い落ちてくる雪がヘッドライトの光で輝くので前方が見えなくなるからだ。 何度かそんな経験をした後、ヘッドライトを消してフォッグライトだけにするとロマン付近だけが照らされるため視界が確保しやすいことを発見した。 逆にハイビームでは前方視界は最悪になる。
さらに、アイスバーンでハンドルもブレーキも利かなくなる経験もしている。 一度は掛け替え中の橋梁の仮橋の上で、鉄板が敷かれた上に撒かれた融雪用の水が凍結して表面が鏡のように平滑になり、さらにその上に水が撒き続けられたために極めて滑りやすくなっていたのだ。 手前から黒氷になっているのが分かったので、信号の手前のまだ雪がある部分で速度を落とし、その後歩く程度の早さで転がして行って止めようとしたのだが、ブレーキに足を乗せたとたんにABSが働き始めた。 どうしようも無いのでそのまま足を乗せておいたのだが、幸い5m程で止まってくれた。
これとは別に、北陸道の敦賀トンネルの出口の同じ場所でハンドルの手応えが全くなくなった経験を2回している。 カーブでは無いのでハンドルの手応えが回復するのを待っていれば良かっただけなのだが、前方にスピンして止まっている車がいたりすれば事故になるところだった。 トンネルの風上側の出入り口は、風で冷やされて凍りやすいので注意が必要だ。 2回とも速度は余りだしていなかったし、凍っているかも知れないと思っていたので慌てることも無かった。
雪国の冬場はいろいろなことが起こり得る。 夏場とは違う注意が必要だ。
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