「With 洪水」の時代
温暖化による海水温上昇で日本の降水量が増加しているのだろう。 この5年ほど「100年に一度の豪雨」や「過去に経験したことがない豪雨が」毎年何度も起きるようになっている。 これは、これまで用いてきた過去の統計に基づいた予測や設計基準が通用しなくなた事、そしてそれに基づいて計画された治水も通用しなくなったことを意味している。
これに対して、新たな降水予測に基づく治水計画を立てねばならないが、温暖化の先行きとその影響が専門家にも分からない状況では、早急に計画を立てようにも基礎資料が無い。 よって有効な計画を短期に立案するのが困難だ。 また、工事には莫大な費用が必要なため国といえども短期間に支出するのは不可能だし、地権者の権利を調整するのにも長期間かかる。 したがって、今後長期に亘って洪水は繰り返されるだろう。
つまり「洪水との共存」を考えねばならないと言うことだ。 その為には江戸時代以前の洪水対策、洪水の被害を減じ暮らしを守る知恵を参考にすべきだろう。 昔の民衆は洪水は必ずあるものとして対策を立てていたのだが、その知恵を参考にして活用できるものは活用する必要がある。
「With コロナ」以上に、今後は「With 洪水」の時代なのだ。
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