北朝鮮の対韓強腰の理由
このところ北朝鮮の対韓強腰が目立つが、それは国内向け宣伝だろう。
今年に入って金正恩氏の体調不良がささやかれているがそれは恐らく真実だろう。 なぜならば、父親の病気によって後継者となった彼は、急遽父親や祖父のような威厳有る体型に肉体改造をしなければならなかった。 これがいくつもの成人病の原因となっているはずだからだ。
そこで金正恩氏の後継者を準備しなければならないのだが、彼の息子はまだ幼いため直接に権力を継承することは無理があるようだ。 一方、金家以外の者が権力を継承することは考えられない。 李朝時代のメンタリティを色濃く残している北朝鮮の権力者達にとって、金家こそが国家だからだ。 また、女性が最高権力者になる事も考えられない。
そこで考えられるのは金与正氏による「垂簾の聴」だ。 李朝時代にも、権力を継承した王が幼い場合、前王妃または生母が摂政となって「垂簾の聴」を行った前例はいくつかあるようで、金与正氏を何か適当な肩書きで一時的な権力者とする形を取って真の後継者である息子の成長を待つと言う可能性は大いにある。
そう考えると最近の金与正氏の急浮上は理解しやすい。 南朝鮮(韓国)大統領が唯々諾々と金与正氏の命令に従うことを北朝鮮国内に見せる事で、金与正氏の権威付けを行い摂政体制に移行した場合の安定を図りたいのだとみられる。 また、今の文大統領には北朝鮮の言いなりになることが期待できる。
もっとも摂政体制と言っても、金与正氏と少数の高官達による集団指導に近い物にはなるだろう。
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