ステルスウイルス
私はCOVID-19を「ステルスウイルス」と呼びたい。 今回の新型肺炎の流行がここまで広がった原因は、このウイルスのステルス性にある様に思うからだ。
これまで、パンデミックを恐れなければならない新型感染症としては、エボラ出血熱のように激しい症状が高率で現れ致死率も高いと想定してきた。 しかし今回の新型肺炎は軽症の患者が多く重症化率も低く、自覚症状が無いままに治癒してしまう者も少なくないと思われる。 無症状でも感染力がある(サイレントスプレッダーと呼ぼう)ので気づかぬままに広がってしまう。 そして重症者の数が増え始めるまで流行していることに気づかれない。 そして気づいた時には、症状の出ていない者を含めて感染者が多すぎて拡大を押さえ込むのが難しい。 それがこのウイルスの厄介な特徴だと思われる。
今後は、このようなステルス性が高い感染症を早期に検出して対応出来るシステムも考えて行かねばならないだろう。 そのためには、現場の医師が新感染症では無いかと疑問を持った症例を迅速に収拾して、一元的に管理と分析を行う体制が必要だ。
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