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December 03, 2019

電気自動車は二酸化炭素排出削減に役立つのか?

二酸化炭素削減に効果があるとして世界中で電気自動車への切り替えが推奨されている。 しかしその効果の程は国によって大きな差がありそうだ。

それは電力1kWhあたりの二酸化炭素排出量に国によって大きな差があるからだ。 これについては一般社団法人海外電力調査会のサイト(https://www.jepic.or.jp/data/g08.html)に2015年の数値があるのでそれを引用させてもらう。
  Co2_20191203224001これを見ると日本は先進国中最悪で韓国にも劣っている。 これは日本の火力発電依存率が高いためで、水力や原子力発電への依存率が高い国、フランス、カナダ、スエーデンなどに較べるとまったく見劣りがする。 最も再生可能エネルギーへの依存率が高いと言われるドイツがあまり良くないのは意外だが、これは周辺の石炭火力発電が多い国から電力を大量に輸入しているためかもしれない。

これを見ると、日本の電力供給のオプションとして石炭火力も必要だとする某大臣の発言は論外であることがよく分かる。 また、石油火力も好ましくないことも分かる。

石油系燃料を使用する自動車の燃費と電気自動車の電力消費率を較べるデータはまだ見つからないが、日本のように火力発電比率の高い国では削減率があまり大きくないのではないかと考える。 その意味で電気自動車化による二酸化炭素排出削減には火力発電依存率を下げる必要がある。

ただし、再生可能エネルギー利用の発電には自然環境破壊の問題がつきまとう。 森林を伐り払って造成地を作ってメガソーラーを建設するなどという本末転倒の主張は論外としても、動植物などへの悪影響(*)を避けて再生可能エネルギー発電を行うにはどの様な手法があるのかをもっと研究する必要がある。

(*)風車発電ではバードストライクの他、最近では大規模に集積した場合の気象への影響が議論され始めている。 また、潮流発電では魚類や海藻その他の海棲生物への影響に留意しなければならない。 また、ソーラーパネルで広い土地を覆ってしまうと当然地表生物に深刻な影響が出る。 それは海面でも同様だ。

追記(2019/12/23);
ドイツの1kWhあたりの二酸化炭素排出量が多いのは、原子力発電を再生可能エネルギー発電に切り換えたためだそうだ。 再生可能エネルギー発電 の発電量の変動が大きいため、褐炭火力発電への依存度を高めざるを得なかった為だそうだ。
記事「ドイツの電力の二酸化炭素負荷が高い理由」参照












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