GSOMIA騒動は外交カードの切り間違い
GSOMIA終了騒動は韓国の終了を一時停止すると言う宣言と、両国の貿易管理について話し合うという中身のない合意で一応は終了した。
しかしこの騒動、韓国側が力み返っていたが日本側は冷めていた。 極端に言えば日本側は「終了したければどうぞ」と言わんばかりの態度で動かず、韓国の方が次第に追い詰められていった。
その原因は韓国側が切り札のつもりでだした外交カードが、日本にとってはクズ札同然だったからだ。 スペードのエースも出し時を間違えればクズ札にしかならないのと同じだ。 韓国にとって重要なGSOMIAが日本にとっても同程度に重要なはずだという思い違いが切り間違いの原因だろう。 他に良いカードを思いつけなかったと言うことなのだろうが、韓国としては痛い間違いだった。
また日本と韓国の貿易にしても、日本における対韓貿易のシェアは低いので対韓貿易が途絶えても日本経済はあまり痛まない。 韓国から日本への観光旅行を禁止しても、困るのは韓国からの旅行者を当て込んで免税店を開いている韓国の業者だろう。 そのような店の客はほとんどが韓国からの観光客だからだ。 だから日本への観光や輸出入を止めても日本経済への影響は小さい。
結論を言えば韓国は別のカードを交渉材料として選ぶべきだったのだ。 逆上せずに冷静に考えれば何かあったかもしれない。 日本外務省としても、日本へのダメージが大きい外交カードの有無をチェックして、あれば対策を講じておくべきあろう。
もう一つ付け加えれば、今回の騒動で最も利益を得たのは韓国電機メーカーがダメージを受けて弱体化することを期待できる中国だろう。 元々輸出審査強化は輸出手続きに手間と時間がかかると言うだけで輸出禁止ではない。 それなのに報復として日本製原材料の輸入を止めれば韓国企業の生産が滞る。 そのすきに中国企業が米国の経済制裁の手が届かない韓国企業の顧客を奪い取ろうと動く。 だから今回の騒動で中国企業は利益を得るはずだ。
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