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June 01, 2019

ストロー騒動

使い捨てのプラスティック製ストローが環境汚染の原因になっているとして、プラスティック製ストロー禁止の動きが広がっている。 背景には西欧のポイ捨て文化があるのだが、ひとまずポイ捨てされても環境汚染につながらない素材に変えようと言うことのようだ。

代替品の素材としては、環境中で分解されやすい紙や天然素材と言うことで麦わらなども考えられているようだ。 ストローと言えばそもそも麦わらのことなので、オリジナルに戻ろうと言うことになる。

ただ麦わらには欠点がある。 それはさけやすいことだ。 私が子供の頃にはまだ麦わら製もあったが、うっかり強くくわえると割れてさけてしまって使えなくなることが多かった。 その改良品として紙製が出回り、さらには加工が簡単なプラスティック製へと移り変わっていったのだ。 麦わら製を普及させる場合には、その欠点を周知させておかないと受け入れられずすぐに廃れてしまうことになりかねない。 是非ともそれも考えておいて欲しい。

ところで、西欧のポイ捨て文化にはれっきとした理由がある。 それは仕事を分け合う、また弱者の仕事を奪わないと言う考えだ。 社会的に恵まれない人達は様々な汚れ仕事を得て生計を立てているが、道路や公共の場所の清掃もその一つだ。 ポイ捨てが無くなればその人達が生計の道を奪われることになるので、ポイ捨てをしないのは必ずしも良い行いでは無い事になる。 公共の場所のゴミは周囲の住民が清掃するという習慣が江戸時代から続く日本人には受け入れにくい考えだが、日本人が西欧でポイ捨てを非難すると白い目で見られる事もあるので日本流の押しつけは避けるべきだ。

MLBのダグアウトの床がゴミだらけになっているのはテレビの中継でよく見かけるが、日本人選手がくず入れを置いてそこに捨てるべきではと提案すると掃除人が失業するでは無いかと反論されるそうだ。 それぞれの国にはそれぞれの国の歴史と社会の伝統に基づいた道徳がある。 日本流がどこへ行っても正しいわけでは無いことを念頭に置いておかなくてはならない。

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