全電力喪失
災害のデパートの日本ではあるが、こう立て続けに発生しては息つく暇も無い。
今日未明に発生した北海道の地震では北海道内全ての発電所が停止して、北海道全域が停電しているという。 このため自家発電で稼働できるもの以外は全てのインフラがダウンしているとのこと。
原因は震源近くの道内最大の火力発電所が地震を検知して緊急停止したため電力供給量が激減したことだという。 このため稼働していた他の火力発電所全てが過負荷を避けるために連鎖的に緊急停止し、結局北海道な全ての発電所が停止することになったのだという。 恐らく耐負荷性能よりも経済性効率を追求した結果なのだろうがあきれるほど脆弱なシステムだ。 さらに停止した火力発電所は外部からの電力供給が無ければ起動できない為、地震発生時は停止していた水力発電所を急遽立ち上げているのとのこと。 これにより停止した火力発電所の運転が再開するので、停電は徐々に復旧する見込みという。
ただその後のニュースでは最初に停止した発電所は地震で損傷していることが発見され、その修復に一週間程度必要のことなので全面回復はしばらく遅れ、その間電力の供給制限が続く可能性がある。 火力発電所は原子力発電所に比べて耐震性の要求が甘いので、この震度5程度で損傷して稼働できなくなることがあり得るのだろう。
このように北海道内では全電力が喪失しているためほとんど全てのインフラが停止している。 特にデジタル技術に依存する度合いが強い鉄道は信号が動かないうえ運行管理システムも使えないので、気動車が多い北海道といえども運転が不可能になっているようだ。 今更手動で動く腕木信号機やタブレットを復活させることもできないので、このような場合手動で運行を管理するにはどうすれば良いのかは重要な研究課題になりそうだ。
また、インターネットもこれほど広範囲で長時間電源が喪失すると、中継役のコンピューターや通信ケーブルの中継器も止まるため稼働できない。 さらに、スマートフォンのように電力消費が多いツールは充電もできないので使えなくなる。 乾電池で長時間使えるラジオをもっと活用すべきだろう。 以前の記事でも書いたことがあるが、スマートフォンや携帯電話にラジオ受信機能を持たせる事を薦めたい。 インターネットの通信輻輳を避けられるし、画面表示を使わなければ端末の電池も長持ちする。
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