認証取り消し?
昨年の東洋ゴムの検査成績ごまかしや三菱自動車の燃費データごまかしなどはまだ記憶に新しいが、今度はその三菱自動車を事実上買収した日産自動車が検査要員のごまかしを行い、神戸製鋼がやはり検査の手抜きや成績のごまかしを行っていたことが露見した。
このようなごまかしはこれらの企業に限った話ではなく、程度の差はあれ多くの企業で行われているように思える。
その理由は、バブル崩壊以降物言う株主たちが口々に人員整理で採算を改善せよと叫び、その結果要員減のしわ寄せが営業活動や製造能力に直結しないと経営幹部たちが考えた品質保証部門に集中したことにあると考える。さらに、最近至る所で目に付く、「面倒なことは蓋をして先送りしておけばなんとかなるさ。ばれて騒ぎになってもその時の担当者が泣きを見るだけさ。」と言う考えかたが相まって、多くの企業で蔓延しているように見える。
ただし、このようなごまかしが露見すると、JIS(ISO)の認証が取り消されてしまうことがある。そうなると、購買側も外注先にJISやISOの認証を要求するのが一般的になっているので購入を止めざるをえなくなる。こうなると売る側も買う側も生産停止などで事業運営に困難を来す事になる。ごまかしの影響はその企業だけに留まらず、連鎖反応で広範囲に影響を及ぼす。
従って経営者たちは、安易に生産や販売に直結しないからと品質保証部門の人的資源を削減してはならないことを肝に銘じるべきだ。
« さんざん騒いで元通り | Main | 超大型台風 »
« さんざん騒いで元通り | Main | 超大型台風 »
Comments