オリンピック消滅の危機
2024年のオリンピック開催に名乗りを上げていた2市のうち、パリが2024年の、ロスアンゼルスが2028年にそれぞれ開催することで話が付いたと国際オリンピック委員会が発表したそうだ。これは年々開催に名乗りを上げる都市が減少し、2024年には2市が名乗りを上げたものの、それ以降は招致計画を発表する都市が皆無になった事が大きな理由となっている。
背景には国際オリンピック委員会と競技団体が収益を増やそうと大会を肥大させてきたことがある。そのために競技種目を増やし、各競技用に巨大な競技場の建設を要求してきた。このため開催に必要な経費が巨額になり、首長が名乗りを上げようとしても市民の反対であきらめざるを得ない例が増えている。
今回は、国際オリンピック委員会がロスアンゼルスに約2,000億円の資金を提供することで折り合いが付いたが、その先の開催地は全く目途が付いていない。これまでの、大会の規模を拡大してオリンピック委員会と競技団体が儲けを増やすと言う図式が、開催費用が巨額になったため崩壊してしまっているのだ。
このままでは2028年が最後のオリンピックになりかねない。今後はオリンピック委員会が資金を提供して、都市に開催をお願いする時代になるかもしれない。オリンピック委員会や競技団体のスポーツ貴族が、儲け主義から脱却しない限りオリンピックの将来は暗い。
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