トンデモ科学者の疑問;暦編
毎年この季節になると疑問に思うことがある。それは、現在日本でも使用されているキリスト教歴では、何故新年が当時の翌日から始まらずその一週間後から始まるのかと言うことだ。
古来、様々な民族が独自の暦を用いてきた。大別すれば、太陽の運行を基準とする太陽暦と月の満ち欠けを基準とする太陰暦だが、その多くは冬至または春分を新年の開始を決める基準に用いてきた。いくつかの農耕民族では、農作業を始める時期を計る基準として春分を用いて、春分またはその翌日を新年の第一日とした。また、寒冷地に暮らすいくつかの民族では冬になって衰えた太陽の生命力がよみがえり始める日として、当時の翌日を新年の第一日とした。
しかし現在のローマ教会暦はそのどちらでもなく、約一週間のずれがある。現在は12月25日と定められているイエスキリストの誕生日も、先行宗教の冬至祭りに由来し、キリストの生誕によって始まる新しい世界が太陽が再生を始める冬至の翌日に重ねられたものと考えている。しかしその際すでに新年が当時とずれてしまっていたために、それがそのまま盗取されたのかもしれない。
新年のずれは、天文にほとんど関心持たなかったように見えるローマ人がこまめに修正をかけなかったっため、当初エジプト人から引き継いだ暦にずれが生じた可能性もある。そしてその後のローマ教会も、歴史記録の日付以外には暦の精度には関心がなかったように見える。
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