爆買い終息
中国人観光客の爆買いが終息して、小売業界は困っているという。
そもそも爆買いがいつまでも続くと言う見込みで事業計画を立てたことが間違いなのだが、関係業界はそれが理解できていないようだ。有り体に言えば中国は日本がたどってきた道をそっくりなぞっている。だから、かつて日本人がどのような行動をととっていたかを振り返ってみればどうすればよいのかはわかるはずだ。
かつて日本人にも海外旅行ブームがあり、あの時代パリやニューヨークの免税店やブランドショップには日本人が群がっていた。しかしそれも5年も続いたろうか、大して長続きはしなかった。中国人の爆買いもそれと同じだが、後から追いついてきているだけに各段階の持続期間は当然短くなる。
にもかかわらず爆買いだよりの事業計画を立てたのは何故か?それは人がやることは自分もやらなければならないと言う、日本人の習性が強く関わっているだろう。かつてバブルの浮かれ経済で、皆と同じことをしたあげくその破綻で手痛い教訓を得たはずなのに、同じ失敗を繰り返したとも言える。また、昨今特に目に付く、都合のよいことだけを信じ、不都合なことは信じないという日本人の傾向も強く影響している様に思う。
小売業にとって爆買い以外に都合のよい現象がなかったので、それがいつまでも続くと信じることにしたのだろうが、都合がよいからと信じても真実はそうはならない。皆がするからと飛びつかず、地に足をつけた事業を選び行うべきだ。
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