ナチストルコ
主要メディアはクーデターが失敗したことを良いこととしているが、私は同意しない。なぜならば、エルドワン大統領は以前から個人独裁化を指向しており、これが良いこととは思えないからだ。
クーデターによる軍事独裁は、3~5年で民政に移管することを前提としている事が一般的だ。国内事情によって民政移管が遅れることはあっても、いずれ民政に移管することが暗黙の了解事項になっている。
これに対し、軍と手を結んだ独裁者による個人独裁は無期限に続くことが前提となっている。そして前例を見ると、ヒトラーにしろスターリンにしろ、政敵とその賛同者と見なした人物を大規模粛正で殺し続けた。終わりがないことと、政敵を名分なしに殺し続ける点で、クーデターによる軍事独裁よりも個人独裁の方が悪質だ。
エルドワン大統領が目指すのはヒトラーかスターリンか。大統領を支持したトルコの国民は、いずれつけを払わされることになるだろう。
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