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April 20, 2016

震度変更;観測点の震度がその地域の代表と言えるか?

2016/04/16の本震の最大震度が変更された。発生直後に回収できていなかったデータが回収されたためだそうだ。この結果、最大震度が7となり2016/04/14の前震と同じになったと言う。

とは言うものの、観測されたデータが常に正しくその地域の震度を代表するものかと言えば、必ずしもそうでは無いと私は考えている。それは、阪神淡路大震災直後に神戸の街を歩いた際の経験からだ。

あの時、家屋の損壊状態はすぐ近くでも大きな差があり、あるブロックはほとんど全ての家屋が大破しているのに、その隣のブロックの家屋は大破しているものがほとんど無いような場所が幾つもあった。これを広い範囲で眺めてみると、被害が大きい場所は幅400m程の帯状で断続的に続いていた。そしてこの帯状の地域から横に数百m離れると大破している家屋がほとんど無い様な状態だった。つまり、地震計の置かれている場所が少し変わるだけで、観測される震度が大きく変化すると言うことだ。

神戸の中心市街は、西南西から北北東に延びる断層によって作られた六甲山地から崩れ落ちた岩石の堆積の飢えに拡がっている。このため断層本体は地下深くに埋もれており、さらに片側は六甲山地の岩盤が壁のように連なっている。これが地震のエネルギーを複雑に反射して、地表に断続的な集中地域を作ったのだろう。

つまり地表の揺れは地下の状況によって大きく影響され、断層の近傍であっても程度が大きく変化する。今回の地震でも被害の大きな場所は断層に沿って帯状に伸びているが、損害の程度はその線上でも差があるだろう。そして、地震計の設置場所によって、観測された震度も大きく異なったはずだ。

つまり、観測された震度は一つの数字に過ぎず、その地域全体の被害程度を表す代表数値とは言えないかもしれないと言うことだ。そして報道された映像を見て、その地域全体が壊滅した様に感じるが、実際は映像のように破壊された場所は相当に限定されているだろう。

だからといって、インフラの破壊などによって広い範囲で通常の生活が困難な状況にあるであろう事に変わりはない。

追記;
阪神淡路大震災の4日後に、一般車両も新神戸トンネルを通行できることを知って北区に出かけたが、六甲山が壁になって守ったのかこちらには目に見える被害は全くなかった。スーパーやコンビニなどの商店もレストランも営業していて、平常通りの生活が維持されているのを見て別世界に来たような気がしたものだ。

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