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April 2016

April 30, 2016

ごまかしの代償

三菱自動車のごまかしは会社存続の危機をもたらしたと報じられている。もっとも、ごまかした当人たちは官庁や消費者をごまかそうとしたと言うより、逆らえない立場を利用して無理難題を押しつけた会社幹部をごまかしたかったのだろう。幹部達は株主たちに良い格好を見せたいがために、実現可能性を検討せずに命令したのだろう。幹部は現場の実態に目をつぶって命令して、実行できなければ現場責任者を処分すれば済むからだ。

と言うわけで気軽に無理難題を押しつけた結果、会社存続が危ぶまれる事態になり、無責任な幹部達の地位も失われそうだ。

今後、三菱自動車は金銭賠償や買い戻しが必要になり、それには莫大な資金が必要になるだろう。その結果、倒産して一部だけを残して再建、あるいは身売りとなる可能性も高い。

同じようなごまかしでは、フォルクスワーゲンが危機に直面している。それは、米国政府の要求によって米国内では買い戻しや金銭補償を行う事にしたのだが、欧州の顧客から欧州でもそれを行うよう要求が出ているからだ。ドイツ政府が、国内最大級の企業であるフォルクスワーゲンを守るため、厳しい要求には反対しているので今後どうなるかは予測しにくい。しかしこれも、国民の人気を気にする各国政府の要求に押し切られる可能性が無いとは言えない。

そうなると数兆円規模の資金が必要になる。これによって倒産には至らなくても、資金不足による技術開発の停滞によって、フォルクスワーゲンが衰退に向かう可能性はある。

これまでのごまかしの例を見ると、いずれもそれを行った企業に深刻なダメージを与えている。フォルクスワーゲンの場合も、企業幹部が実現の可能性を考慮せず、気軽に無理難題を押しつけた結果おきた可能性が高い。

逆らえない立場の部下に、期限内に達成できる可能性がない無理難題を押しつけるのパワハラだ。これは技術開発でも同じ事。パワハラ経営幹部は会社を潰すという好例として見るべきだろう。

野営用天幕の活用を

熊本地震の被災者の多くが車中で夜を過ごしているそうだ。このためエコノミー症候群を発症している人も多いという。理由は避難所には入れないが、被害を受けた自宅で夜を過ごすのは恐ろしいからだそうだ。

しかし余震はまだ収まる気配がないし、仮設住宅の建設や被災者用賃貸住宅の確保はまだまだこれからだ。そこで提案したいことがある。それは自衛隊の野営用天幕をつなぎに利用できないかと言うことだ。

自衛隊の野営用天幕は有事に備えて相当の数が貯蔵されているはずだ。その一部を被災者救援に使うことは可能だと思うのだがどうだろう。

F-35とA-10の性能比較試験!?

CNNが日本語サイトで、米軍がF-35とA-10の性能比各試験を実施すると報じている。

CNN記事;「米国防総省、F35とA10の性能比較試験を計画
                  2016.04.29 Fri posted at 17:26 JST

かたやようやく配備され始めたとは言えまだ開発中の最新鋭ステルス戦闘機で、相手は既に退役が始まっている鈍足の近接支援地上攻撃機。とんでもなくミスマッチの比較に思えるが、米軍は将来対空対地戦闘の全ての任務を1機種でまかなうと言う前提でF-35の開発を行ってきた。しかしその方針に対する疑問の声が根強いので、F-35の優位性を示すための試験を企画しているのだそうだ。

と言うわけで、試験は対空戦闘能力を持つF-35が有利になる条件の下で行われるようだ。ただ。米軍はこのようなやり方で過去にも失敗を繰り返しているので、実践ではどうかは戦争が終わってからでなければ分からない。

私個人の考えでは、対空援護が必要な条件での対地近接支援では、空戦性能に優れた制空戦闘機と搭載能力が大きい地上攻撃機を組み合わせる方が臨機応変で柔軟な作戦が行いやすいような気がする。それは、マルチロール機でも、対空戦闘に重点を置いた装備の機体と、対地攻撃に重点を置いた装備の機体を用意しなければならないだろうと思うからだ。それでは攻撃が中途半端になりやすい。また、必要な数の機体の調達コストも高すぎると思うのだがどうだろう。

最近の米軍の考え方では、パイロットが最も調達コストが高い装備品とされているようだが。価格がF-35の1/10程度でしかない制空戦闘機と地上攻撃機を多数用意しておき、必要に応じてパイロットが乗り換える様にすれば調達コストははるかに安くて済むだろう。単能機2機種でのパイロットの訓練も、装備が多く操作が複雑なマルチロール機より簡単なはずだ。

人工知能で働く必要が無くなる

しばらく前のテレビ番組で、人工知能研究者が全ての人が働く必要が無くなることが目標だと発言していた。

これは一見、「全ての人が労働から解放され安楽に暮らすことが出来る社会」になると言う意味にも聞こえる。しかしこれは「権力者にとって、労働者は無用の存在になる」という意味でもある。

人工知能の発達によって、庶民の生活は楽になるのか?それとも貧困にあえぐ事になるのか?全ては権力者のお情け次第と言うことになりそうだ。

人工知能は、人類にとって核エネルギー以上の両刃の剣になりそうだ。

April 29, 2016

超大型客船

クルーズの大衆化でクルーズ用客船は大きくなるばかりだ。低コスト化のためには乗客を増やすのが最も簡単だからだが、その結果見るからに扱いにくそうな船になっている。

海が穏やかで波が静かな条件では特に問題になることはないだろうが、水上部の面積が大きいので、強風を受けると押し流されて操船が困難になりそうだ。

韓国に突然の連休

世界で2番目に祝日が多い韓国(16日で同率3位)で、突然政府が一日休日を増やして5月の3日から6日までの四連休にすると言いだしたそうだ。記事によると急に連休が出現したので韓国人は困惑気味のようだ。

朝日新聞WEB記事;「韓国で来週、突然の4連休 政府は経済効果期待、でも…
                2016年4月29日18時56分

これで韓国の年間祝日数は17日となって単独3位となる。ちなみに日本は15日で同率5位。日本人は有休を取りにくいので有休取得数込みの休日数は20~30位となる(調査の手法によって異なる)が、国家祝日数は世界トップクラスに多いようだ。

さらに付け加えると、日本の一般的な休日数は土日の104日と年末年始休暇と盆休みの5日および祝日15日の計129日に平均有休取得数を加えた日数となる。

オリンピック聖火台

準備委員会が失念していたオリンピック用聖火台の設置場所について、政府は場外かフィールドに設置する方針を固めたと報じられている。

前回の東京オリンピックの時には東京には高層ビルがなかったので、聖火は遠くからも見ることが出来た。私も高校の屋上で、聖火を見ながら文化祭の準備をしていた。終了式の時も、聖火が消えて行くのを見守っていた。

今は高層ビルが林立しているので、遠くから聖火を見ることは不可能だ。だから設置場所が低くて、遠くから見えなくても残念に思う人はほとんどいないだろう。

いっそのこと、絵画館前広場に一時的に高い塔を建ててそれを聖火台にする手もあるが、屋根付き競技場からではどのみち見えはしない。やはり、フィールドにポールを立てて、その先端を聖火台にする様な形式になりそうだ。

追記(2016/04/29);
絵画館前広場は、昔の記憶が間違っていなければ市民運動場のようになっていた。今でもそうであれば、ここを一時的に借用して200mぐらいの塔を建てて、その先に聖火台を取り付けるのはどうだろう。保存されているはずの前回の聖火台を使っても良い。地上部は神宮球場を借りる理由にしている各種準備施設のための、建物などを建てるために使える。

April 28, 2016

北朝鮮がミサイル乱射

今日(2016/04/28)朝方と夕方との2回、北朝鮮がミサイルを発射したがいずれも失敗したようだと韓国が報じている。

中距離ミサイルと言っても安くはない。国威発揚に躍起になっていると言っても、無駄遣いをする国だ。

阪神タイガースの存在意義

阪神タイガースの存在意義は、読売ジャイアンツを格好良く勝たせてジャイアンツファンを盛り上げることにある。

橋下氏が「都知事はそんなに偉いのか?」

桝添氏の出張などに絡んで、橋下氏が「都知事はそんなに偉いのか?」と批判したとか。

「都知事は府知事より偉い」、だから橋下氏は都知事になりたかったんでしょうが・・・・。大阪都構想の本音はこれでしょう?

April 27, 2016

IT巨人が揃って失速

米国企業の決算が次々と発表されているが、インテル、マイクロソフト、アップル等のITの巨大企業の減速が目立つ。いずれも市場が飽和に達しているためと分析されているので、急速な回復は難しいだろう。IT業界も企業の急成長が可能な市場拡大期が終わり、低いが安定した成長率の時代へと移りつつあるのだろう。

他方ではスマホ向けのアプリ業界も、市場飽和のため成長が鈍化して経営が苦しくなっている企業が増えている。今後は淘汰が進むことになるのだろう。

今後各企業は大きさが決まったパイを奪い合うか、新分野を開拓するするかしかないだろうが、マイナンバー利用やインターネットを利用した装置の遠隔操作や冠詞の分野になだれ込む可能性が高い。その過程で、これらの技術が国民のプライバシーを侵害したり、国家による国民監視技術として利用されたりしないことを望む。

April 26, 2016

三菱自動車は身売り?

三菱自動車の燃費性能ごまかしは、会社存亡に関わる問題になりそうだ。

シャープに続く日の丸企業買収のチャンスと狙っている中国企業は少なくないだろう。もっとも、三菱グループは日の丸を背負って立つ企業グループとのプライドがあるので、中国資本による買収を許すかどうかは分からないが。

それにしても、このような問題が起きる度に感じるのは、上意下達で下からの意見具申を許さない独裁的体質が原因になっているのではないかと言うことだ。最近は外国企業にならえで、旧来の下位からの具申を大切にする経営から、トップダウンが良いとして上意を一方的に押しつける経営に変わっている。このため、自分の都合に合わせて言いたい放題の上層部に起因する問題点の修正が出来なくなっているのではないかと危惧している。

また、これが前任者の不正行為を隠蔽せざるを得ない体質に繋がっている可能性がある。自分を引き上げてくれた前任者を非難することは、逆に前任者たちからの反発を買い、自分の立場を危うくする可能性があるからだ。

追記(2016/04/28);
私は昔、三菱自動車にあきれさせられたことがある。
      ブログ内記事;「三菱自動車との経験」2004/06/19

ガス・水道の復旧には時間がかかる

熊本震災地のガスや水道の復旧が進まない事について、メディアの論調が非難的になってきている。しかし、地下に埋設されているガスや水道の供給網は、一度大規模に損傷するとその復旧には時間がかかるのが当然だ。

私が経験した阪神淡路大震災では、新神戸駅に近い私の家の辺りの水道が復旧したのは2月下旬で、ガスに至っては3月下旬だった。これは、被害が少なかった東側と西側から、順次配管の損傷検査と修理をすすめていったからだ。大地震後のユティリティ網の復旧には長い時間がかかるものと認識しておくべきだと考える。

最近では、ガスはカセットコンロや電気調理器で何とか代用できるが、水道はそういうわけにはいかない。そこで震災時の水源として、あちこちに井戸を設置しておくのはどうだろう。特に避難所には、雑用水向けとして手押しの井戸ポンプを設置しておけば、停電中も水洗トイレを使える状態が維持できると思うのだがどうだろう。あるいは太陽光発電を利用して(*)井戸ポンプを動かし、高架水槽に貯めておくような仕組みにしておけば、平時から安価な雑用水として利用できる。

*;風力発電でも良いが、住宅地では騒音(特に低周波騒音)が問題になるかもしれない。

天空の城傷つく

熊本地震が大分県まで拡がったので心配していたのだが、やはり九州の天空の城として知られる豊後竹田市の岡城にも石垣が緩むなどの被害が出ているそうだ。

「荒城の月」のモデルとして有名な岡城だが、空城だった西南戦争の時に西郷軍に占領されたことを除くと、一度も落城したことがない堅固な城としても有名だ。その城を守り抜いた高い石垣の一部に石の緩みが出ているそうだが、地震が早く収まってこれ以上の被害が出ないことを望む。

それはともかく、戦国時代末期に作られた城は小山に作られた山城や平山城が多い。この小山が晩秋に雲海が出やすい山間の小盆地にあると、いわゆる雲海に浮かぶ天空の城になる。このような条件を備えた城跡は各地にあるのでそれぞれの土地の天空の城を探してみるのも面白いだろう。

April 25, 2016

地味で目立つ?

次の東京五輪エンブレムの出直し選定結果が発表された。事前に航海されていた4案のなかではもっとも地味な色使いだが、多くのポスターなどが並ぶ掲示板ではこの方が目立つかもしれない。

他の3案は賑やかで楽しい色使いだが、華やかな色使いが多いこの種のポスターが並ぶ中では形の奇抜さがないと埋没してしまいがちだ。その点で今ひとつ目を引く力が弱い気がしていた。今回選定された案は、藍の単色が逆に「おやこれは何だ?」と目立ちそうな気がする。

とはいえ、このような物は人の好き嫌いの差が激しい。強く反発する人も少なからずいるだろう。特にネット上では勝手放題な書き込みが多い。しばらくは賑やかなことだろう。

議員教育改革案

不祥事や失言が続く自民党で、若手議員教育の改革案が作られたそうだ。

読売新聞記事;「自民若手、不祥事・失言続き…議員教育の改革案
2016年04月25日 09時18分

しかし国会議員と言えば国民の代表だ。そもそも教育が必要な人間が代議員では情けなさすぎるのだが・・・・・。

そんな人間を選んだ有権者にとっても恥だろうに。しっかりしろ、有権者!

大阪維新惨敗

京都補選の結果について、大手メディアは概ね「大阪維新惨敗」と伝えているようだ。無理も無い、京都で大阪を振りかざせば、大阪を低く見る京都人には見下され鼻であしらわれるからだ。

大阪人は東京に対する劣等感が強いが、その反動として東京以外の地方を見下そうとする傾向が強い。千年の都のプライドがある京都人は、それを愚として見下している。そんな京都で大阪を振り回せば、反感を買うだけだ。

同じ事は他の地方についても言える。ほとんどの地域で、大阪を振りかざせば反感を買うだろう。大阪人が東京に対する劣等感と、東京以外では一番という意識を捨てなければ大阪以外で支持を集めることはないだろう。

大阪都構想も、他の地域では東京に対する強烈な劣等感の現れに過ぎないと見られているので、大阪都構想で広く支持を集めるのはほぼ不可能だろう。

April 24, 2016

回復し始めた交通網

熊本周辺の交通網が回復し始めた様だ。完全な復旧には数ヶ月かかるとしても、物資の輸送路が確保できる事は、災害救援だけでなく全国の産業に原材料を供給する基地としての機能を回復するという点で日本全体にとっても重要だ。

今後は、仮設住宅やインフラの復旧資材を被災地域に搬入する事が楽になるだろう。被災者の生活の安定がひとまず確保できる事を目指して、支援事業の速度が上がることを期待したい。

April 23, 2016

世相2016

昔の人は「先憂後楽」と言った。今の人は言う「先楽不知後」と。

April 22, 2016

耐震設計の盲点?

今回の熊本地震での住宅の被害状況を見ていると耐震設計に盲点が有ったのでは無いかという気がする。

それは擁壁や盛り土の崩壊で基礎が破壊されたため、大きく傾いたり倒壊したように見えることだ。この地域は、阿蘇山などの火山から噴出した砂礫や火山灰が分厚く堆積しているようで、地盤が軟弱なのではないかと思える。それは、火山噴出物中の砂礫や火山灰は相互の付着性が少ないため、震動がかかるとさほど水を含んでいなくても簡単に流動化する可能性があるからだ。

このため、建物自体は耐震基準を満たしていても、地盤の支持力が失われてゆがむことによって力のバランスが崩れて全体の強度が低下するのではないだろうか。

と言うわけで、耐震設計を行う際には地盤の性質も考慮すべきだと考える。

工事中の橋桁落下

中国やインドでは工事中の橋や高架が崩落することがしばしばあり、日本では遅れた国だからと馬鹿にすることが多い。しかし今日(2016/04/22)日本でも工事中の橋桁が落下する事故が起きた。

テレビの画像を見る限りでは、設置するためクレーンで橋桁を移動させている途中にケーブルが外れて落下したようだ。一時的に通行を止めていたのか、下を走る国道で通行中の車に被害が出なかったのが幸いだ。

以前にも書いた事があるが、「日本ではあり得ない」はあり得ない。他国の事故を遅れている国のことだからと馬鹿にせず、他山の石としてKYを実施することが重要だ。

あるTV放送局が橋桁の長さと、落ちた高さを取り違えて報道していたのはご愛敬かもしれないが、こちらも十分なKYが必要だ。

April 21, 2016

機内にアブで欠航

毎日新聞Webの記事によれば、JAC(日本エアコミューター)の機内にアブが現れたがこれを捕まえられなかったため1便が欠航したのだそうだ。

毎日新聞記事;「JAC,機内にアブで大捕り物 駆除できず乗客別の便に
      2016年4月21日 07時30分(最終更新 4月21日 07時30分)

JACによれば、アブは人を刺すので乗客の安全を考えたとのこと。結局アブを捕らえることは出来ず、当該機はそのまま別の便として運航したとのこと。もっとも本当に人を刺すアブだったか、刺さないハナアブだったのかは確認していないようだ。

ところで、この記事を見てアガサクリスティの「大空の死」を思い出した人は私ばかりではないだろう。

地震と温泉

地震発生前や後には温泉の湧出量や温度が変化するなど、地震と温泉は関係があると言う。だとすると今回の大地震の前後で、この地域の温泉にどんな変化があったのだろうか。全国有数の温泉地帯で起きた地震だけに多数の源泉があるので、それらから地震予知に一役買うデーターが得られているかもしれない。

また温泉の変化の度合いによっては、温泉の今後の営業に何らかの悪影響が出るかもしれないと言う点も気に掛かる。

April 20, 2016

震度変更;観測点の震度がその地域の代表と言えるか?

2016/04/16の本震の最大震度が変更された。発生直後に回収できていなかったデータが回収されたためだそうだ。この結果、最大震度が7となり2016/04/14の前震と同じになったと言う。

とは言うものの、観測されたデータが常に正しくその地域の震度を代表するものかと言えば、必ずしもそうでは無いと私は考えている。それは、阪神淡路大震災直後に神戸の街を歩いた際の経験からだ。

あの時、家屋の損壊状態はすぐ近くでも大きな差があり、あるブロックはほとんど全ての家屋が大破しているのに、その隣のブロックの家屋は大破しているものがほとんど無いような場所が幾つもあった。これを広い範囲で眺めてみると、被害が大きい場所は幅400m程の帯状で断続的に続いていた。そしてこの帯状の地域から横に数百m離れると大破している家屋がほとんど無い様な状態だった。つまり、地震計の置かれている場所が少し変わるだけで、観測される震度が大きく変化すると言うことだ。

神戸の中心市街は、西南西から北北東に延びる断層によって作られた六甲山地から崩れ落ちた岩石の堆積の飢えに拡がっている。このため断層本体は地下深くに埋もれており、さらに片側は六甲山地の岩盤が壁のように連なっている。これが地震のエネルギーを複雑に反射して、地表に断続的な集中地域を作ったのだろう。

つまり地表の揺れは地下の状況によって大きく影響され、断層の近傍であっても程度が大きく変化する。今回の地震でも被害の大きな場所は断層に沿って帯状に伸びているが、損害の程度はその線上でも差があるだろう。そして、地震計の設置場所によって、観測された震度も大きく異なったはずだ。

つまり、観測された震度は一つの数字に過ぎず、その地域全体の被害程度を表す代表数値とは言えないかもしれないと言うことだ。そして報道された映像を見て、その地域全体が壊滅した様に感じるが、実際は映像のように破壊された場所は相当に限定されているだろう。

だからといって、インフラの破壊などによって広い範囲で通常の生活が困難な状況にあるであろう事に変わりはない。

追記;
阪神淡路大震災の4日後に、一般車両も新神戸トンネルを通行できることを知って北区に出かけたが、六甲山が壁になって守ったのかこちらには目に見える被害は全くなかった。スーパーやコンビニなどの商店もレストランも営業していて、平常通りの生活が維持されているのを見て別世界に来たような気がしたものだ。

奴隷戦士

イスラム過激派があちこちで多数の子供の拉致を繰り返している。目的は過激思想を教育して自殺的な攻撃に使う戦闘員に仕立てる事らしい。

このようなイスラム圏の奴隷戦士にはオスマントルコのイェニチェリ(*1)の様な前例はあるが、近代以降は皆無だった。イスラム過激派が目指すのは前近代的な教義至上主義なので、非イスラム教徒を奴隷として使役するのは当然なのだろう。

教義至上主義がはびこるのはイスラム教ばかりではなく、キリスト教やユダヤ教も同様だ。絶対唯一の神を掲げる一神教の特性かもしれないが、このような狂信を解消するにはどうすれば良いのだろう。

*1;後には奴隷ではなくなったが、当初はキリスト教徒の奴隷だった。

熊本城修復

今回の地震で損壊した熊本城の修復には長い期間を要するだろう。

指定文化財の修復には文化庁が定めた厳格な基準があり、それに則って行わなければならないからだ。まず現状の確認と、本来の姿の推定を正しく行わなければならない。それには、回収された部材がどの位置にどのように使われていたのか、どんな形状であったのか、そしてそれが修復に利用可能であるのかの確認も含まれる。特に崩落した石垣の原状推定は、熟練した石工をもってしても困難を極めるはずだ。

恐らく、この作業に3~5年は必要だろう。そしてそれに基づいて修復計画を立てて文化庁の承認を得なければならない。これを含めると、修復作業を開始できるのは早くても5年、おそらくは10年近く後のことになるだろう。そして修復工事に解体も含まれるとすれば、工事自体にも10年近い年月を要するだろう。

地震で倒壊した木造城郭の修復工事は、福井大地震で倒壊した丸岡城の前例はあるが、熊本城は規模が遙かに大きく、それだけに調査や準備に長い時間と多くの作業が必要になる。その間に崩壊が進むのを防止するため、現状保全目的の仮工事の準備を急がなくてはならない。

April 19, 2016

大震災発生で喜んだ人々(2)

先の記事「大震災発生で喜んだ人々」で「ガソリン疑惑」渦中の人は、大震災で話題に上らなくなったので喜んだろうと書いたが、他にも喜んだ人がいた。

読売新聞の記事「おおさか維新・片山氏「タイミングのいい地震」2016年04月19日 18時21分」によれば、「この地震が起きて国会終盤の政局を動かせる。良いタイミングで地震が起きた。」という趣旨の発言をしたそうだ。とかくわきまえない放言をする者が多い大阪維新の会だが、またかの感が否めない。いくら取り繕っても、被災者に対する申し開きにはなるまいに。

追記(2016/04/19);
毎日、朝日なども報じている。
毎日新聞記事;「片山虎之助氏、「タイミングのいい地震だ」…直後に撤回
       2016年4月19日 20時10分(最終更新 4月19日 20時26分)
朝日新聞記事;「熊本地震「タイミングいい」 おおさか維新・片山氏発言
       2016年4月19日18時20分

熊本震災、復興財源はどこに?

今回の震災でも住宅の他、道路や鉄道などに大きな被害が出ている。応急的な復旧はするとしても、今後の対策まで含めると道路や線路の付け替えなどに長期間と巨額の費用を必要とするだろう。

この5年間、東北に椀飯振舞を続けてきたため、国の財源状態は著しく悪くなっている。財源確保に増税をするのか、赤字国債の大量発行をするのか?アベノミクスが宣伝のような成果を上げていないだけに、財政当局がどうするのかに注目したい。

増税すれば景気の低迷が拡大し、国債を大量に発行すれば日本政府の信用が低下するので、どちらにしても好ましくない。第三の道はありうるのか?

追記(2016/04/19);
復興財源を一つ見つけた。それは東日本大震災復興予算だ。これには種々の理由によって使い切れず、また今後も期限内に使い切れる見込みのない予算枠がたくさんある。この使い切れそうもない予算枠を熊本に回せば、復興資金の多くを賄えるだろう。

続発する天変地異

世界各地で災害が続発している。

日本とエクアドルでは地震で大きな被害が出ているが、テキサスなど米国の南部では大洪水が発生している。また、先週の初めにはサウジアラビアとイエメンといった砂漠地帯で豪雨による洪水が発生していると報じられていた。

豪雨や干ばつと言った天変、地震や津波と言った地異が、今年はまだまだ続発するのだろうか。

April 18, 2016

前震、本震、余震

専門家に異議を申し立てるわけではないが、4月14日の地震と4月16日の地震は前震と本震という関係ではなく、近接した別の断層が動いて発生した別の地震のように思える。

言葉の定義上は確かに前震と本震で良いのだが、別の地震と考える方が状況を理解し安うように思う。

April 17, 2016

大震災発生で喜んだ人々

熊本県の震災で、安倍首相の「代行タクシー代疑惑」にまで拡大していた「ガソリン代疑惑」と「北朝鮮ミサイル失敗」はすっかり吹き飛んでしまった。

疑惑の当事者と北朝鮮シンパの方々は喜んでいることだろう。

文明化で低下した日本の災害耐性

文明化(現代化)で日本社会の大規模災害耐性はすっかり低下してしまっているようだ。

昭和中期(30年代以前)であれば、大都会の一部を除けばトイレはくみ取り式で上水は井戸水だった。また、電気冷蔵庫がなかったので食料品の多くは常温で貯蔵可能なものが中心で、最低でも10日ぐらいは何とか食いつなぐことが出来た。また、災害時には壊れた家などの木材を煮炊きに利用できた。

つまり、広範囲に断水、停電が起きてもすぐに困ることはなかったのだ。そう考えると、日本は文明化で災害耐性が著しく低下したと言わざるを得ない。

だから昔に戻れとは言わないが、昔の方法を残しておくことは意味があるだろう。たとえば避難所で真っ先に問題になるトイレは、断水に備えて水も電気も不要なものも併設しておく(*1)。水も手押しポンプ式の井戸をいつでも使えるようにしておけば災害時に役に立つだろう(*2)。

昔の方法が非常時に大いに役に立つ事が多いと言うことを、自治体の災害対策担当者は念頭に置いておくべきだ。

*1;阪神淡路大震災の後、下水道のマンホール上に設置して使える仮設トイレが注目されたが、いまではすっかり忘れられてしまったようだ。周囲に設置して目隠しにする仮設の囲いとセットで備蓄しておけば大いに役に立つだろうに。

*2;必ずしも飲用可能な水質である必要は無い。そのままでもトイレや洗濯などの雑用水には使えるし、手動の逆浸透濾過装置を用意しておけば飲用水を作ることも出来るからだ。

震災の被害と経済への影響;生かされていない阪神淡路大震災の経験

熊本震災の経済への影響が次第に明らかになってきている。しかし、それを見ると阪神淡路大震災の経験がほとんど生かされていないように見える。

新幹線や高速道路の被害状況、そしてそれらの経済活動への影響を見ると、阪神大震災で新幹線や高速度道路の高架が損傷し物流に甚大な影響が出た事への反省が全くされていないように見えるからだ。相も変わらず新幹線と高速道路に頼り切りで、それが長期に亘って利用できなくなった場合への対案が全く用意されていない。

あの時には、原材料供給を集中させると物流に障害が起きた場合に生産継続が不可能になると経験したはずだ。にもかかわらず、今回もまた同じ事をくりかえしているのはなぜか?それは過去の経験に学ぶ事を全くしていないからだ。

「羮(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」のも愚かだが、全く懲りないのはさらに愚かだ。これにより、数ヶ月は日本の生産活動が停滞し、当然景気も停滞することになるだろう。

April 16, 2016

大地震発生の法則

一般に、大地震は多くの専門家が予測する場所と期間内には起きず、誰もが予測しなかった場所とタイミングで起きる。

ただし、ごくまれにインチキ予言者のテキトーな発言が的中することはある。これは「うそから出たまこと」の良い例といえる。

土砂崩れ

16日未明の地震で、阿蘇地域で大規模な土砂崩れが多数発生しているようだ。

熊本から別府にかけては、阿蘇山、久住山、由布岳などの火山が連なっている。この地域の地質はこれらの火山からの噴出物が堆積したもので元々崩れやすい。これが大規模な土砂崩れが何カ所もで発生している原因だ。

そんな不安定な地層が激しくゆすられてさらに崩れやすくなっている。このため、これから予想されている豪雨で簡単に土石流が発生する可能性がある。斜面の下や沢筋に住む人には早めの避難が望まれる。

追記(2016/04/16);
夕方のニュース番組の映像を見ていると、土砂が斜面の下の勾配がゆるやかな場所を遠くまで流れたように見える映像が幾つもある。その様な場所では、土砂の中に水が流れているように見えるので、崩落した土砂が水を多く含んでいたため土石流になって流れたようだ。

震源域拡大

昨日熊本で発生した地震の余震が続いている。さらに、余震の震源域が東に拡がって別府や大分市にも影響が出始めている。

地図を見れば一目瞭然だが、この地域は中高の地学で教えられる中央構造線上にあり、地下構造が複雑で断層が多い。現在は隣接する断層が次々と動いて歪みを緩和している状況だろうが、どこまで拡がるのか気になるところだ。

理由は中央構造線は四国にも続いていて、海峡の先には佐多岬半島がある。ここには崖下に原子力発電所があり、地震そのもので被害を受けるとは考えていないが、背後の急斜面の崩落が心配だ。

そして、中央構造線は四国を横断して紀伊半島にも続いている。四国内では地震が少ないが和歌山県北部ではこの数年浅い地震が多数発生している。その分、四国内の歪みが大きく溜まっているとも考えられる。四国北部の愛媛、香川、徳島の中央構造線沿いの自治体とそこに住む人は、九州の地震の影響で、四国も強い直下型地震に襲われることがないとは言えないと心にとめておく方が良いだろう。

April 15, 2016

違和感

昨日(2016/04/14)に熊本県で発生した地震の報道を見ていたが、その報道に違和感があった。

日付が変わる頃の報道で、レポーターが「多数の家屋が「倒壊」していて屋外に避難した人も多数います」と繰り返すのだが、その場所は閑静な住宅街のようで人影はまばらで、その人たちも避難したと言うよりも所在なげで、情報が欲しいが手に入らないという様子に見えた。もちろん救助を求める人も救助に当たる人もおらず、遙か遠くに一つだけ赤灯が点滅しているのが見えるだけだった。挙げ句の果てには犬を連れて散歩する人まで現れ、どうにも違和感を禁じ得なかった。

どうやら比較的被害が軽かった地域に行ってしまったが、移動する時間が無いので被害の大きさを捜索して報道していたようだ。

私が体験した阪神淡路震災の時もそうだったが、メディアは範囲が限定的だった甚大な被害を受けた地域を勝手に拡大して、広範囲に大きな被害が出ているように印象づけようとしていた。メディアにはその様な習性があることを念頭に置き、煽り報道にのせられない様にしなければならない。レポーターの語っていることや画面の前景だけでなく、背後に見えるものにも注意して自分で判断する事が必要だ。

日本は高齢者就労率世界一

フランスの通信社AFPの記事の記事によれば、日本の高齢者就労率は世界一高いそうだ。

AFP記事;「老いても働き続ける、活躍する高齢の労働者たち 日本
          2016年04月07日 12:00 発信地:東京

この記事によれば、日本の65歳以上の高齢者の就労率は2割を超え、これは先進国の中では最高だそうだ。一方で失業率は世界最低レベルだそうだ。これは日本の非就業者率が低い、言い換えると労働者を増やす余力が少ない事を意味している。

このことから考えると、日本の政府が配偶者向上の廃止などで専業主婦の生活が成り立たないようにして、いわば強制的に女性を就労させようとしている理由が見えてくる。余剰労働力が無いため、安価に使い捨てられる労働者も少ない。そこで女性を安価な使い捨て労働者の供給源としようというわけだ。

しかしそれも保育園不足などで思うようには進んでいない。女性の就労促進には保育士の待遇改善による増員、保育園設置反対派の押さえ込みなど、人気とり政策ばかりやりたがる政府が避けて通りたい障碍がたくさんある。

April 13, 2016

拡大するガソリン疑惑

民進党代議士の200万円ガソリン疑惑が賑やかだったが、これが自民党幹部にも拡大して慌てているものも多いようだ。

民進党代議士がつるし上げられているさなかに、ある政治評論家がこれは氷山の一角で与党代議士には500万円以上を計上しているものが何人もいるとコメントしていたがこれは事実のようだ。さらには、安倍首相の代行タクシー代が多額なことに対する疑惑にまで飛び火した。「ひとを呪わば穴二つ」のことわざではないが、声高に民進党を非難していた自民党寄りのメディアは今後火消しに躍起になりそうだ。

常々感じていることだが、金と権力があるところにはそれにたかる虫も多い。代議士本人がしっかり監視していなければ、たかり虫に利用されて足下をすくわれることになる。「この程度はいいだろう」が命取りになりかねないと心得ておくべし。

レーザー駆動宇宙船

ホーキング氏らが、地上からのレーザー光照射で推進する小型探査機で近隣太陽系の探査を行う事を提案したと報じられている。

原理は太陽ヨットのような光子帆を持つ宇宙船を打ち上げ、これに地上から強力なレーザー光を照射して推進すると言うもので、SFの分野では古くから登場しているアイディアだ。特徴は地上から照射するので、宇宙船自体は推進剤を積む必要が無く小型軽量に作れると言うことで、照射時間の制限も原則としてないので長時間推進することが可能だ。

ホーキング氏の案では短時間で高速の20%まで加速できると言うことだが、材質の耐熱性や目的地で軌道を変更したり減速するための燃料を考えると(地上からの支援がないため、全て自前で行う必要がある)、ホーキング案よりは弱いレーザー光で長時間照射する方が良いかもしれない。

いずれにしても、レーザー照射用のエネルギー源として原子力発電所一基分ぐらいの電力が必要になるだろうし、多数の大出力レーザーを設置するための広い敷地も必要になる。これらをどうするのかの検討も必要だ。

補足;
このほかにも難題は多数ありそうだ。

まず、長時間強力なレーザー光を受ける宇宙船の材料をどうするかが問題だ。宇宙船本体は、レーザー光で加熱されないようこれもしばしばSFに登場する共役反射鏡並に反射率が極めて高い材料で包んでおかなくてはならないし、その反射材料自体も耐熱性が極めて高くなければ長時間の照射には持ちこたえられないだろう。これは照射エネルギー密度が制限される事を意味するので、照射時間はホーキング氏の案より相当に長いものになるだろう。

また、強力なレーザーはそれ自体の冷却が必要だが、ごく僅かではあれ大気が光を吸収したり散乱したりするため、大規模に密集して設置すると上空の大気が加熱されて局地的に激しい気象現象を発生させる可能性がある。これを避けるには小規模な設備を分散して配置すれば良いが、上空を航空機が通過せず軌道上の衛星に悪影響を与えない場所を慎重に選ばなくてはならない。ただ、上空を航空機が通らず、大気がきれいで吸収や散乱が少なく、雲がかかることも少ない場所と言えば、これは天文観測の適地と同じだ。天文台の近くに大出力のレーザー照射基地を作ると、大気による散乱光が観測の邪魔になりそうなので、適地の奪い合いになるかもしれない。

April 12, 2016

タックスヘイブンは他国の税収の窃取

タックスヘイブンは、他国人や他国の企業が税金支払いを合法的に免れる手伝いをして利益を得ている。つまり、本来他国の収入となるべき金を盗み取っているに等しい。

これをやめさせるには、主要各国が協調して金融取引の禁止などの経済制裁を加えるしかない。そろそろそんな話し合いを初めても良いのではと思うのだが、関係各国の政治的影響力がある富裕層や政府高官がタックスヘイブンを利用して税の支払いを免れている現状では難しいのだろう。

まず最初に大衆運動でその様な者たちに圧力をかける必要がある。日本でも利用者はいるはずだし、富裕階級に属する与野党の大物たちの関係者が必ずその中にいるはずだ。

方言で困る話

世界各地の伝承音楽や民謡が好きでレコードやCDを買うことも多いのだが、いつも困るのが輸入品だ。海外製のCDには日本の製品のような懇切丁寧な解説のブックレットはついていないことが多い。また、ついていてもその国の言葉でしか書かれていないことがあり、言語によっては曲のタイトルすら読めない事があるからだ。

また、フランスやドイツの民謡でも、辞書を引きながら読もうとしてもその単語が辞書に収載されていない事も少なくない。要するに方言なのだが、中には標準語とは全く別の言語と言うほうが良い場合もある。

たとえば、「Rosina de Peira y Martina」 と言うフランスの女性デュオの「Nadal encara」と言うCDが手元にあるが、これは全くフランス語には聞こえない。理由はフランスの南半分で広く使われてきた「オック語(の一方言)」で歌われているからで、タイトルを日本語に訳そうとしてもフランス語の辞書は全く役に立たない。むしろスペイン語の辞書の方が語幹が共通の言葉があって、僅かに役に立つことがあるぐらいだ。

これは極端な例だが、ドイツの民謡も方言間の差が大きいため苦労する。標準ドイツ語はベルリン周辺の方言が元になっていて必ずしも多数派ではないにもかかわらず、日本で手に入る辞書には方言特有の単語は全く収載されていないからだ。同じ理由で、化学会社の研究員の時代には化学関係の古典的報文を読む時に苦労した。理由は、19世紀から20世紀にかけてのドイツの文化的先進地域は南西部だったので、重要な報文のほとんどがこの地域の方言で書かれているからだ。幾つか読む内にどう読み替えれば良いのかはほぼつかめたが、大学の化学科の学生がバイエルのインディゴ合成の報文を読んでみろ等と指導教官から言われたら苦労するだろう。

日本人は世界一のギャンブル狂?

野球に続いてバドミントンでも選手の違法な賭博行為が報じられている。闇カジノが関わっているだけに、野球よりもむしろこちらの方が悪質かもしれない。カジノ合法化を主張する人たちが、カジノを合法化して各地で賭博が出来るようにすればこのような事態は起こらない、と合法化の主張を強めそうだ。もっとも、合法化しても違法な闇カジノは減らないだろう。競馬や競輪、競艇などの公営ギャンブルの賭けができる投票権発売所が主要都市のあちこちに作られても、ノミ屋が減ったという話は聞かないからだ。

それはともかく、ある外国メディアによると、日本人は世界一のギャンブル狂なのだそうだ。その根拠は、日本中至る所にパチンコ屋があって大賑わいしている事にあるらしい。日本人はパチンコ機を賭博装置とは見ていないが、公認カジノのある国の人から見るとパチンコ機も立派な賭博装置で、そんな装置のあるパチンコ屋は公認賭博場の一種と言うことになる。その賭博場が至る所にあり大賑わいなのだから、日本の賭博人口は世界最大で、日本人は世界一のギャンブル狂なのだそうだ。

April 09, 2016

始まった大阪市の橋下離れ?

橋下氏が強引にすすめ、先頃違法との判決が出た労組アンケートについて、大阪市は控訴しないことを決めた。

始めから労基法違反は明らかではあったが、橋下氏が今でも市長で会ったら何らかの理屈をつけて控訴しよう足した可能性が高い。その様な事案の控訴を断念したと言うことは、橋下流の法律無視を反省してやり方を変えようとしているようにも見える。

大阪市の橋下離れが始まったのかもしれない。

自由の代償

共産党独裁国家の多くが崩壊し、アジアやアラブの独裁国家の多くも崩壊した。これを人々は自由の勝利とたたえ、抑圧された不幸な人が減少すると考えた。しかし今、世界には生命の危険と新たな抑圧に怯える人々があふれている。

自由の代償は生命の安全と安定した生活だったのかもしれない。開放によって、人々は飢えたり殺される自由を与えられたのかもしれない。

最近はそう感じて考え込んでしまうことが増えた。

April 07, 2016

円高進行

政権が防衛線と考えているのではないかと勝手に推測していた、1ドル115円はとっくに突破され、1ドル110円も簡単に突破された。資金供給で円安誘導という政権の目論見は完全に崩壊状態だ。

賃上げが浸透せず実質賃金の減少が続くので、一般消費者の心理が冷え込んでいる。この状態では投機長者の爆買いに期待するしかないが、それも1万7千円が途方もなく重く見える株価の値下がり傾向の中では雀の涙ほどの効果しか無いだろう。さらに介護や年金の先行き不安が増しているので、高齢者の消費も手控え状態にならざるを得ない。

池田勇人は「所得倍増計画」で嘘は言わなかったが、アベノミクスは崩壊して嘘をついたと言われても仕方が無い。所詮、「物価を上げれば賃金も上がる」は原因と結果の取り違えにすぎなかったと言うことだ。あれだけ「大胆に賃金を切り下げ、首も切るのが良い経営者」と囃す時代が続いた後では、経営者も賃上げアレルギーから抜けるのは難しい。物言う株主も黙ってはいない。

選挙制度も経済政策も始めに言ったのとは違うことばかりしている。これでは歴史に「嘘つき安倍」の名が残ることになるだろう。

April 06, 2016

今年も指定席

毎年最下位争いを演じているオリックスだが、今年もシーズン開始早々指定席にどっかりと腰を据えた。

神戸の住民としては面白くないが、球団が成績よりも収益を優先して経営を行っている以上致し方がない。大阪の住民たちは旧バッファローズを引き継いだと言う事で支援するものも多いようだが、現状を一体どう考えているのだろうか。

球団は、勝つことが最大のファンサービスだと言うことを意識してもらいたいものだが、オリックスという企業にはその思いは届きそうもない。

April 04, 2016

進む個人情報の収集

表向きにはマイナンバーの収拾は法律で禁じられているが、あれこれと口実をつけてマイナンバーの収拾をすすめようとする動きが拡大している。

たとえば購買行動情報を収集して最適な商品を勧めるシステムにマイナンバーを利用して、異なる販売業者の持つ情報を効率的に利用できるシステムを開発しているところがある。また、異なる医療機関にある診療情報をマイナンバーでとりまとめて効率的に利用できるシステムを開発している所もある。そしてこれら以外にもマイナンバーを利用してこんなことが出来ます、あんなこともできますという話題が目白押しだ。

ここで問題になるのは、これら全てがマイナンバーをキーにしたリレーショナルデーターベースであるため、異なるデーターベース全てをマイナンバーをキーとするリレーショナルデーターベースとして利用するシステムを簡単に作ることも可能であることだ。つまり、国家が様々なマイナンバーを利用したデーターベースシステムを連結することがいつでも可能で、詳細な個人情報を簡単に把握できるようになると言うことだ。

もしあなたが国家やクラッカーに詳細な個人情報を知られたくないと思うのであれば、マイナンバーを利用するシステムを利用する業者にあなたのマイナンバーを教えてははいけない。もし教えることを強要されたらどうすれば良いか?今はまだマイナンバーが本物かどうかを調べるシステムが民間にはないので、出鱈目のナンバーを教えると良いだろう。

ただしマイナンバーの本来の利用目的である税務関係は、その数字が本物であるかどうかを調べるシステムが利用できると思うので通用しないだろうが。

April 02, 2016

シャープの身売り

台湾企業に買収されて、これでシャープは日本企業ではなくなる。

日本企業ではないシャープからはもう買わないぞ。

April 01, 2016

三重県南東沖地震

今日(2016/04/01)昼前に起きた地震は、喧伝されている東南海大地震の予想震源域のまっただ中が震源だった。今後メディアが東南海大地震が近いと騒ぎ立てるだろうし、メディア受けと保身を狙ってそれに迎合するコメントを出す「専門家」も続出するだろう。危険があると言って騒いで何事もなければただ忘れられるだけだが、危険がないと言って災害が起きれば非難を浴びるからだ。

今回の地震の規模は予想されている東南海大地震の約千分の一だが広範囲が揺れ、特に低周波振動が強いと予想されている大阪や奈良の沖積層が厚い地域で揺れが大きかったようだ。今回の揺れを詳細に解析することで、これらの地域の建物の耐震性向上に役立つデーターが得られそうだ。東南海大地震の予行演習として利用できると言うことだ。

それはそれとして、私が住む神戸市の中心部では全く揺れを感じなかった。気象庁の地震情報ページを見ると震度1とされている。神戸気象台があるのは港に隣接した地盤があまり良くない場所なのだが、なぜかほとんど揺れなかったようだ。私が住む山麓ではさらに揺れが小さかったので、感じなかったのだろうと思う。他にも、震源に近い奈良県南部などでもあまり揺れなかった場所が幾つもあるようだ。地震の揺れがどう伝わり、地表がどう揺れるかは地下と地上の地質構造の影響が強いのだろうが、揺れにくい場所を見つけるというのも重要なことだ。

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