利下げが消費を冷え込ませた?
家計消費減退が続いている。一般的な「専門家」の説明では、金利が下がれば景気が良くなるのを期待して消費も増える事になるのだが、この半年ほどの経過は全く逆になっている。その理由を考えてみた。
昭和の時代と異なり、現在の中産階級はかなりの資産を持っている。しかし将来年金を減らすという政府の方針で、その多くが老後資金として蓄えられているものだ。そして一般人は、昨今の株の乱高下で危険を感じて投機から資金を引き揚げ貯蓄に回しているのだろう。
しかし貯蓄の利子がないため、将来の生活を考えてそれを使うことをためらっていると思われる。また、利子がなく、マイナス金利で金融機関の経営不安がささやかれる現状ではいわゆるタンス預金が増加している可能性が高い。その証左として家庭用金庫の売り上げ増加も報じられている。
結論として、低金利で老後に不安を感じる中高年が消費を控えており、マイナス金利がそれに拍車をかける可能性がある。金融機関による老後破産も喧伝されている現状では、消費拡大にはまず老後の不安の解消から手をつけるべきなのだろう。
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