メガソーラーの耐風設計に欠陥
メガソーラーの太陽光発電パネルが強風で飛ばされて、周辺に被害を与える事故が多発しているという。
先日テレビ番組で紹介されていた事例では、基礎工事に手抜きがあって本来の耐風性能を発揮できなかったのが原因とされていた。しかし、元々の設計での耐風性は風速40m/秒だという。これでは十分な耐風性があるとは言えない。
なぜならば日本では瞬間最大風速が30~35m/秒の強風は、台風や冬から春の温帯低気圧でしばしば注意報が出される。一見この数字であれば耐風性能40m/秒であれば十分なように見える。しかし気象庁の用語集を見れば分かるように、瞬間最大風速は0.25秒間隔で測定した風速の3秒間の平均値だ。しかし日頃経験しているように、風の強さは数秒間の内にめまぐるしく変動するものだ。従って、3秒間の間に何回か50m/秒以上の風が観測されていても、3秒間の平均値が30m/秒にも満たないことは十分にあり得るのだ。
つまり、頻繁に注意報が出される風速に対して十分な安全係数がなければ確実に耐えられるとは言えない。この点から考えると、耐風性能40m/秒は明らかに不足で設計上の欠陥と言わざるを得ない。
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