トンネル作戦
ISが空爆に対抗する為トンネル網を張り巡らしているという。
CNN記事;「ISIS、支配の秘密は地下のトンネル網 空爆避け隠密行動 CNN EXCLUSIVE」2016.01.05 Tue posted at 11:55 JST
記事によると、支配地域では数百mから1kmを超えるトンネルを掘り、そこを行き来することで空からの偵察や空爆を避けているのだという。これを読んでベトコンが米国の空爆に対抗する為にトンネル網を張り巡らしていたのを思い出した。
このような形で対抗されると空爆は「モグラたたき」になってしまいなかなか成果が上がらない。また出入り口を樹木や建物で隠されると、空からの偵察ではトンネルがどのように掘られているのかを特定するのが困難になる。ベトナムではこのようなトンネルを潰すのに、米国はB52による絨毯爆撃まで行ったが成果を上げることは出来なかった。
このような作戦をとる相手に対しては、空からの攻撃だけでは深刻な被害を与えることが難しい。物資は分散して隠されているし、何人かのリーダーを殺しても代わりはいくらでも出て来る。ISもアルカイダも一人の独裁的リーダーに支配されているのではないので、分散して存在しているリーダーの全てを同時に殺さなければならないが、それはまず不可能だ。
その様な体制を取る相手に対抗するには、大量の地上部隊を投入して一グループずつ根絶して行くほかはない。ただ、欧米各国にはそれを行うだけの財源も国民の支持もない。結局は自国民をなだめる為に空爆でお茶を濁しているにすぎない。それが彼らの付け目になっている。
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