南岸低気圧
春先に現れて太平洋側に雪を降らせることが多い、「南岸低気圧」が今年は早くも出現した。気温が上がり始めている2月中旬以降の春先であれば淡雪で終わることが多いのだが、今年はこの時期なので関東などでは大雪となっている様だ。
昔は数年に一度はこのような大雪があったので、関東の公共交通機関は備えがあって大混乱することは少なかったのだが、温暖化の為か備えが弱体化して大混乱しているようだ。これも経費節減の合理主義のなせる技かもしれない。
「南岸的気圧」はなぜ春先に多いのか?それは春先になると日本海の表面水温が下がるので、寒気が押し寄せても低気圧を発達させる様な上昇気流が発生しなくなり、代わりに太平洋側の水温が高い黒潮上で暖められて上昇気流を作るからだろう。
また、晩秋から初冬の時期は日本海の水温がまだ高いので、寒気が流れ込むと暖められて上昇して低気圧を発達させる。これが秋から冬にかけてのいわゆる「爆弾的気圧」の原因になるのだろう。
温帯低気圧でも熱帯低気圧でも、低気圧は表面水温の高い場所で発達するのだ。
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