異常事態が正常状態
米国のゼロ金利が終了するにあたって、連邦準備金委員会議長が「これで異常事態から抜け出せる」と語った。しかしそれと較べて日本はどうだろうか。米国より遙か以前から始まったその「異常事態」が今も続き、今やそれなしでは日本経済が成り立たない「正常状態」と化してしまっている。
企業も資金調達を現状の「常態化」前提に考え、国家財政も事実上の「赤字国債日銀買い取り」を前提に考えている。いわば「事実上のマイナス金利」という習慣性の強い劇薬に中毒しきった状態となり、誰もその安逸常態から抜け出す事を望んでいないように見える。恐らく金融財政関係の誰もが現状の継続を望み、ある日突然、ギリシャのような国家財政の破綻に直面して慌てふためくのだろう。
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