フランスがイスラム国に宣戦布告
フランス大統領が「戦争状態」を宣言した。イスラム国は国として認められていないのでこの宣言になったようだが、これは対国家であれば「宣戦布告」に相当するのだろう。今後フランスが大規模は対イスラム国戦に打って出る可能性が出てきた。
シリア政府軍の利益にならないようにと考えて、イスラム国にはごく小規模な攻撃しかしてこなかった米国を始めとする西欧側国家が、今後戦略を変えるのかどうか注目する必要がある。
米国はイスラム国の封じ込めに成功していると主張しているが、その意味は西欧側への直接攻撃が無かったと言う事だろう。しかし今回のフランスへの攻撃でそれが意味の無い主張だと言うことが明らかになった。米国が今まで通り自国兵の戦死を恐れて、安全だが効果が少ない五月雨空爆でお茶を濁し続けるのか、あるいはフランスの圧力に応えて攻撃を拡大するのかが当面の関心事だろう。
いずれにしても、シリアとその周辺からの大量の難民の流れを止めるには、現地でのイスラム国殲滅が不可欠だ。現在の事態を招いた責任者である米国が、事態の収束に向けて責任ある態度を取ることを望みたい。自国内に波及しなければ良いでは済まされない。
ただし、米国が地上軍を投入することになれば、日本に対しても地上軍戦闘部隊の参加を求めてくる可能性がある。ファシズム国家を目指すことに目をつぶってもらおうと米国に媚びることに熱心な安倍首相がそれにどう対応するのか、言われるままに自衛隊を参加させ、イスラム国のテロ対象に日本も加えるのかどうかそれが気になる。
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