MLBの投球制限
MLBの中継を見ていると、投手の投球には様々な制限が課せられているのに気がつく。1試合の投球数、リリーフ投手のイニング数、年間投球イニング数などだ。これについて、日本の投手は高校生でも1試合130~150球を投げるのにと言う者もいる。しかし、日米の投手が置かれている環境を比較すると、MLBの投手の方が厳しい事がわかる。
まずMLBは中4あるいは5日と登板間隔が短く、週1回の登板が普通の日本の投手に較べると回復期間がとれていない。さらに、移動時間がせいぜい2~3時間の日本に較べ、大陸の両端を6時間以上かけて飛行機で移動することも当たり前のMLBは疲労の回復が図りにくい。さらにまた、日本の投手は登板が無い日は球場に出向かず休養と調整に専念するが、MLBでは必ず球場に入る。また、日本のプロ野球の興行スケジュールでは毎週月曜日が休日となっているが、MLBでは10日20日の連戦も珍しくない。これもまた、MLBの方が疲労回復という点では厳しい。
これらの他、投手が投げる球速の違いも肩や肘への負担と言う点で大きな違いになる。いくら筋力を強化していると言っても、時速160km近い球を投げるのと時速140kmの半ばまでの球を投げるのでは、一球毎の負荷はまるで異なる。
これらを並べてみると、日米の投手の環境は大きく異なり日本の常識はMLBでは通用しないことが理解できる。
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