米国が自ら招いたもの
米国が現在苦しんでいるイスラム過激派による攻勢は米国が自ら招いたものだ。
最大の原因は米国人の臆病さだ。銃を持たなければ安心できないことで分かるように、米国人は他人から攻撃されるのではないかと常に怯えている。これは国外経済活動においても同様で、世界のどこでも米国企業が不利益を被るのではないかと怯え、貿易交渉と称してどの国であっても米国企業が自由に優先的に活動出来る条約を押しつけようとする。
またこれは国際政治においても同様で、米国の言うなりにならない国に恐怖を覚えるため非親米的と感じる政権を潰して米国の言いなりになる政権に置き換えようとする。これは冷戦時代に始まり、当初は非同盟諸国のうちの非親米的政権をあれこれと言いがかりをつけて威嚇したり反政府勢力に武器援助する等によって潰していた。
冷戦が終了した後イスラム教圏の諸国が力をつけてくると、今度はイスラム教に対するキリスト教徒的恐怖感から、イスラム教国家の政権を親米世俗主義政権に置き換えることでこれらの国も西欧化する事で安心感を得ようとした。このため、これらの国の反政府勢力を利用して反米的と見なした政権を倒そうとした。当初は金銭的支援だったが、やがて武器の供給、さらには軍事支援によって軍事的に政権交代を図ろうとした。こうして育成した軍隊を利用して、親米的でないと見なした勢力を現地の民間人共々殺戮した。これが中東地域での反米感情を高め、報復としての対米テロ攻撃の機運を高めてしまった。
このような中東地域での米国の活動を見ると、なぜ米国が嫌われ、米国と対米協力者が攻撃の対象となるのかが理解できる。米国人が怯える現在の状況は、米国人の臆病さが招いたことなのだ。
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