冥王星は彗星の親玉?
冥王星の近接写真が天文学者達を驚かせている。表面にクレーターがほとんど無かったからだ。これは地表が変化し続けている事を意味しており、小さな星は冷え固まっているので、地殻活動は無いはずと言う常識に反していたからだ。
どうやら冥王星の表面には大量の氷があり、エウロパやカリストなどの氷衛星と同じような表面を持っているようだ。そして土星や木星の衛星が母惑星の潮汐力によって表面が変化しているのと同様に、共通重心の周りを楕円軌道で巡っているカロンの潮汐力によってひび割れるなどして、表面が更新されているのかもしれない。
あるいはまた、小惑星イトカワのように表面に細かいダストや氷がゆるやかに降り積もった状態であるためクレーターが出来にくいのかもしれない。カイパーベルト天体のひとつと言われる冥王星だけに、中央核になる天体が出来た後にカイパーベルトの彗星のもとを引き寄せて降り積もらせたと言うことも考えられるからだ。
追記(2015/07/17);
本日公開されたカロンの写真では月の海のように多数のクレーターがある。カロンと冥王星では地表の変化の程度が異なるようだ。
NASAの記事;「NASA to Release New Pluto Images, Science Findings at July 17 NASA TV Briefing」July 17, 2015
記事によれば、米国東部時間2015/07/17 13:00から解説が行われるそうだ。
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