テレビを見るあなたがテレビメーカーに監視されていると言う話
2015/04/15の朝日新聞Digitalに「テレビ視聴履歴の収集ご存じ? ネット送信、広告利用へ」と言う記事だ。
実はこれはしばらく以前に別のサイトで紹介されていたものとほぼ同じ内容で、テレビには視聴履歴を記録する仕掛けが組み込まれていて、テレビメーカーのネットサービスを利用するとこれがテレビメーカーに送信されてしまうと言うことについて解説している。
送信に当たっては、ネットサービス利用すれば視聴記録を送信するという内容を含む利用規約に同意しなければならないので法的には無断送信では無いのだが、大部分の人はそんな条項があることには気づきもせずに同意するだろう。
テレビメーカーは収拾した視聴履歴を広告会社などに販売して収入を得る事ができるので、多くのメーカーはこの機能を含むサービスを展開し始めているのだそうだ。ネットと放送の複合サービスを利用したり、視聴者参加番組に参加するためにはネット接続が不可欠だが、うっかりすると最初にネットに接続する際にテレビメーカーが提供するサービスを利用しなければならない事もあり得るかもしれない。テレビメーカーは「強制ではない、サービスを利用しなくてもネット利用は可能だ」と言うだろうが、素知らぬ顔で「ネットで提供されるサービスを利用しますか?」との表示が出れば、多くの人はネットを利用するためにはテレビメーカーが提供するサービスを利用する事への同意が必要だと考えてしまうだろう。
あなたがネットに接続しているテレビがあなたの知らぬうちに、あなたの視聴履歴を盗んでいるかもしれない。さらには、カメラ付きのスマートテレビでは、室内の音声や画像を盗まれるかもしれない。
要するに、ITに詳しくない人は、安易にテレビメーカーが提供するネットサービスを利用しない方が良し、さらに言えば安易にLANケーブルをテレビに繋ぎ込むべきではないと言う事だ。
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