シンナー火災事故の原因は?
2015/02/16昼前に、東京小松川の高速道路補修工事現場で発生したシンナー火災事故の原因は、静電気の可能性がある。
その理由は当時の東京の天候が、相対湿度20%前後(気象庁のアメダスのデータ)と非常に乾燥していたからだ。このような状況下に静電気対策のない服装で強引火性物質を取り扱うと、静電気の放電で引火することがある。化学工場では導電性繊維を織り込んだ作業服や、靴底が導電性の安全作業靴を着用させることで静電気が溜まることを防ぎ、放電による引火事故を防ごうとしている。しかしそれでもなお、静電気による引火事故を完全に防ぐことはできない。
今回事故に遭った作業員達がどのような服装で作業していたのかは報じられていないが、静電気対策のない一般的な服装で作業していた可能性は大いにある。引火性物質が滞留しない開放環境では、引火事故は起こりにくいと考えられているからだ。しかし静電気が発生しやすい一般的な作業服の場合、容器の口を開け閉めする際や移し替える際などに放電で着火する事は十分にあり得る。
と言うわけで、今回の火災の原因は、極度に空気が乾燥した状態で静電気対策がされていない服装で作業を行ったため発生した、放電による引火である可能性が高いと考える。
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