日常化する「未だ嘗(かつて)て無い気象」
気温も雨量も、未だ嘗て無い気象が日常化している。今回起きた広島の土砂災害も亀岡の大水害も、この程度のものは毎年数回発生する日常的なものになる可能性がある。しかし、評論家達は自治体が防止工事を行え、あるいは避難誘導対策を確立せよと言うばかりで、災害の根本原因については口を閉ざしている。
それは、温暖化対策が今の日本では禁句だからだ。温暖化対策には二酸化炭素削減が必要だが、そのためには炭素燃料を使用しない電力が不可欠だ。しかし、炭素燃料を使用しない発電には、広大な用地とそれに伴う大規模な環境破壊を避けて通ることが出来ない。
一方で気温上昇が鈍化しているから温暖化は嘘だという者や、日本がやっても他国がしないから無駄だとして、二酸化炭素の排出量削減に反対する者もいる。
また、大幅な二酸化炭素排出の削減には短期的に原子力発電が不可欠だが、それを公然と認める者は政治家にもメディアにもいないだろう。それが温暖化対策が禁句である理由だ
かくして日本の二酸化炭素排出量はますます増大し、異常気象はますます日常化し、人名や経済的な損失も増加する。
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