危険運転罪;糖尿病患者は運転禁止?
このところ頻発している意識混濁運転事故に新顔が加わった。
それは、インシュリンを処方されている糖尿病患者が低血糖発作を起こして意識混濁状態になって起きた事故だ。警察は、医師に低血糖発作についての注意を受けていたにもかかわらず運転したとして危険運転致死傷罪の適用を検討しているという。
しかし、インシュリンを処方されて常用している糖尿病患者の数は膨大だし、その多くは低血糖発作のリスクを抱えている。このような患者は皆、ブドウ糖錠剤や甘い菓子などを常に携行して発作に備えている。ただ、どの程度の発作が起きるのかは予測不可能だし、通常は医師の指示通りに糖分を取れば意識混濁に至ることは無い。
だから、医師の指示通りに糖分の補給を行ったものにまで危険運転致死傷罪を適用するのは行き過ぎだと思う。低血糖発作の可能性がある糖尿病患者全員の運転を事実上禁じるとなると、運転者不足で経済活動が停滞してしまう可能性がある。
それよりも、低血糖発作の前兆のとらえ方や、それからどの程度の発作が起きる可能性があるかを予測し、より適正な処置を行う為の訓練を患者に行うよう医師や医療機関に求める方がよい。
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