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January 11, 2014

トンデモ科学者の疑問;大寒波の原因

北米と極東で寒波が続いている。その一方で、西欧からヨーロッパロシアにかけては暖冬になっていて、豪雨による洪水やスキーリゾートでの雪不足などの被害が出ているようだ。どうもこの冬の北半球の気候は極端に偏っている。

その状況は、北半球高層気象図を見るとよく分かる。これを見ると、通常は北極を中心に吹いている偏西風が、この冬は大きく日付変更線側に偏ってしまっている。このため偏西風の内側にある寒気が日付変更線側で南下している。そしてその偏西風がひょうたん型の蛇行をしているため、寒気の中心が北米と極東シベリアに分かれて居座っている。つまりこの冬の寒波は、例年ある偏西風の蛇行による寒気の張り出しではなく、寒気全体の中心がずれている事による。これがこの冬の寒波の全体像だ。

偏西風が日付変更線側に押しやられている原因は、専門家の解析によらねばならないが、考えられるのは温暖化による北大西洋とそれに連なるノルウェー海とバレンツ海の海水表面温度の上昇だ。これによってこの海域上空の気温が高くなり、これが偏西風を押し上げている可能性があるように思う。

補足;北半球高層気象図は気象庁やHBCのサイトで見ることができる。
  気象庁|高層気象図 北半球500hPa高度・気温天気図(AUXN50)
  HBC|専門気象図 北半球500hpa高度・気温天気図(AUXN50)

気象庁のサイトでは当日分しか見ることができないが、HBCのサイトでは過去一週間分の各種気象図も見ることができる。

補足2;
昨冬にも、グリーンランド付近からコラ半島に向かって偏西風が北極海を横切って吹く状況はしばしば見られた。しかし、偏西風が日付変更線側に偏る様子は明確ではなかった。

補足3;
この程度の寒さは過去の記録を開いてみれば特異なものでないことはすぐに分かるだろう。

私は東京の西の郊外(と言っても23区内だが)で育ったが、小学生の頃にはまだ舗装されていなかった道にできた水たまりの氷やくるぶしまで埋まる霜柱を、長靴で踏み割って歩いて登校するのが楽しみだった。逆に中学生の頃は日中気温が10℃を越える日が続いて、暖冬異変だと大騒ぎしていたし、大学の頃は再び寒い冬になっていた。

つまり、寒さ自体は通常の変動範囲内だということだ。

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