寒波ばかりではない異常気象
日本や北米の寒波が話題になっているが、世界全体を見回すと異常気象は寒波ばかりではない。
中西部から北東部にかけての厳しい寒波が話題になった米国でも、南カリフォルニアは過去百年で最悪と知事が表した大干ばつに見舞われている。また、気温が高い状態も続いているため大規模な山火事が発生して、歴史的な建物の焼失も報じられている。
一方南半球では、オーストラリア南西部が熱波に襲われていて、開催中の全豪オープンテニス大会が高温のため選手や係員が倒れる事態になったため、気温が40℃を越えると試合を中断すると決めたそうだ。南半球では他にも、ニュースバリューが低いのでほじられていない地域で旱魃や熱波の被害を被っている地域がありそうだ。
北半球でも、ヨーロッパではこの冬は温暖な陽気が続いているようで、一部の寒波を取り上げて温暖化は嘘だと言うことはできない。北半球全体の天気図を見ると、北大西洋の海水表面温度の上昇によって、北半球の寒気の中心が日付変更線側にずれた状態にあると見るのが正しいようだ。
追記(2014/01/18);
昨日(2014/01/17)の北半球高層気象図を見ると西風が一般的な状態に戻りつつあるようだ。寒気中心も北極海に移動し始めている。寒波も一休みが期待できそうだ。
ただ北東太平洋では西風がアラスカ近くまで北上する状態が続いている。カリフォルニアの高温と渇水は解消の兆しが見えない。
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