BOSE Companion 20
長年、パソコンのおまけスピーカーで作業中のBGMを聞いてきたが、とうとうたまりかねてまともな音がするスピーカーを買うことにした。
昔流の、「スピーカーは木製キャビネットで容積が大きなものの方が良い音がする」と言う信仰の持ち主なのである程度の大きさの物を買いたいのだが、パソコンデスク周りにはそのようなスペースがない。置き場所を確保できないので極力小さい物から選ぶことにした。
そこであれこれ探してみたのだが、デザインから見ると小型スピーカーのほとんどがポップスやロックを聞く若者向けに見える。従って、そのような製品は音作りも若者向けであろうと考え、そのようなデザインの物をのぞいた中から選ぶことにした。
そのような観点から、FOSTEX、オーディオテクニカ、BOSE、ヤマハなどから候補をリストアップし、最終的にBOSEのCOMPANION2、COMPANION20、M2およびヤマハのNX-50に絞り込んだ。その後家電販売店をいくつか歩いたが、NX-50を試聴できるところがなかったのでBOSEから選ぶことにした。
BOSEの三機種を聞き較べてみると、COMPANION2とM2には中音域に若干密閉感(こもり感とは異なるが、狭い空間で鳴っている感じ)があり、COMPANION20の方が開放感があると感じた。それでCOMPANION20を購入することに決めた。
持ち帰って設置してみると、さすがに価格分の音がするがそれなりに癖もあることが分かった。その最大の点は、スピーカーの設置場所の影響がかなりあると言うことだ。スピーカーがダクト式後方バスレフ構造である事からくるのだろうが、後方至近距離に音を反射する面があると低音が強くなりすぎることがある。私はモニターの前にしか置く場所がないので、曲によってはひどくボコボコした音になった。そこで、再生ソフトのイコライザーで165Hz付近から下を順次強く絞り込んだ結果、主に聞くクラシックでも違和感がないように調整ができた。
安価なスピーカーでは、どう調整しても高音域のシャリシャリ感が残ったり、低音域のボコボコ感がとれなかったりするが、きちんと調整に応えてくれるのは好感が持てる。置き場所の制約がなければモニターの両側に置き、後方30~50cmぐらいはスペースをとる方が低音がよりゆったりしてよいだろう。
もう一つ、最近のパワードスピーカー(アクティブスピーカー)では一般的なことなのだろうが、ボリュームの開度によって内蔵イコライザーの特性を変えているようで、絞り込むと高音域と低音域が強調された中抜けの音になる。これはパソコン側のボリュームを絞ってスピーカー側のボリュームを上げることで変えられるので、いろいろ組み合わせを変えて自分好みのところを探すと良い。もっとも、パソコン側の音量はOSと再生ソフトの両方から独立して変えられるので、どちらで変えるかはそれぞれの使い方にあわせて選べばよい。
私の結論としては、値段だけの音はすると言うことだ。トーンバランス調整後は、中音域の緻密さと軽やかな開放感が心地よい。と言うわけで、エージングをかねてパソコン内にため込んだ曲を片端から聴いて楽しんでいる。
なお、設置場所の影響があると書いたが、それは背後に広いスペースがある場合でも低音を不足させないという前提で設計されているからだろう。上記の方法で対処できるので大きな問題ではないが、これが気になるのであれば、前記ののNX-50のような前面バスレフタイプの機種を選ぶと良い。
もっとも、どんなスピーカーでも設置場所に合わせた調整をする方が好みの音で楽しめる。ほとんどの再生ソフトにはイコライザー機能があるので(ウインドウズ・メディアプレーヤーにもある)それを利用しない手はない。
追記(2020/12/30);
最近ボリュームの調子が悪くなってきた。 ボリュームを動かすと音が途切れたり、スムーズに音量が変化しなかったりする。 どうやらボリュームの接点に摩耗粉がたまってきているようだ。 だがコントローラーの内部構造が分からないので掃除のしようが無い。 とりあえずは昔ながらの手段で、スイッチを切った状態でボリュームを大きく動かすことで対応することにしよう。
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