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May 01, 2013

北方領土は二島返還で決着へ

安倍政権は北方領土問題を二島返還で決着させる方向へ動き出したようだ。

以前にも書いたように、外交交渉で相手に要求を全面的に飲ませることができるのは、戦勝国が無条件降伏した敗戦国に対してだけで、それ以外の平時の交渉では「足して二で割る」決着が常識だ。互いに「相手に譲歩させた」と言う形が作れなければ、双方とも国内を説得できないからだ。領土交渉に限っても、最近決着がついた例を見ればすべてが「足して二で割る」形で決着していることが分かる。

つまり「四島返還」を要求したと言うことは、はじめから「二島返還」を目指したと言う意味になり、ロシアも交渉に応じた時点で「二島は返還してもよい」と言う意思を暗黙のうちに表示したことになる。従って、交渉の争点は「変換するのはどの二島か」と言うことだ。

これについても、今までにロシアが四島で行ってきた事業の内容から先方の意志は明確に示されている。つまり択捉島は決して譲渡しないと言うことだ。これは択捉水道の軍事的重要性(*)からも容易に分かるが、経済開発を択捉島で重点的に行ってきたことからも分かる。別の言い方をすれば、他の三島のうち二島は交渉の対象になると言うことだ。日本側の交渉能力(いかにロシアの体面が保てるようにできるかと言うこと)次第では、小さく経済的重要性が低い歯舞・色丹両島は国後島の付録と言うこともないとはいえないが。

いずれにしても今後、安倍政権は「二島先行返還」の形にして、「残りは交渉継続」に見せかける玉虫解釈にしようとするだろう。しかし、ロシアはそれを認めず「これで最終決着」であることを譲らないだろう。従って、安倍政権もあり得る解決は「二島返還で決着」であることを日本国内にはっきり説明すべきだ。

(*)択捉水道は深いため、大型の原子力潜水艦が潜航したまま通過できる。しかし、択捉島が日本領になれば択捉水道に潜水艦探知網が設置され、潜水艦隊の行動の秘匿性が失われる。これはロシアとしては到底受け入れられないはずだ。

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