消えた「インフレ目標」
政府や日本銀行の発言から「インフレ目標」が消えた。
以前、「インフレ目標」は用語として不適切だと書いたことがあるが、政治家もメディア関係者もやっとそれに気づき始めたようだ。もっとも、新しく使われ始めた「適正物価目標」や「適正物価水準」という用語も適切とは言えないが。
要は景気の指標として何を使うかのが適切かと言うことなのだが、景気の指標として物価を使うことが適切とは考えられない。日本の様に輸入依存度の高い国では、為替によって簡単に物価が変動する。言に、急激な円の値下がりによってエネルギーなどから公共料金が急騰する兆しを見せている。これはいずれ全ての価格に及ぶだろう。
つまり、為替レートや物価は景気の指標として適切とは言えないと言う事だ。景気の指標として最も適切な物は国民所得だが、賃上げに抵抗する財界に逆らってまで取り上げる指導力は今の政治家にはない。よって、当分はごまかしやすく操作しやすい指標を使い続けるのだろう。
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