株と円レートの乱高下
このところ高値で安定して株とドルレートが急降下して、再び乱高下時代復活の兆しが見える。
株とドル高は、ヨーロッパの金融危機が克服されつつあると言う見方が優勢になっていたからだ。このためニューヨークなどの株価の上昇が続き、それに引きずられるように日本も株高・円安の傾向が続いていた。
しかし、イタリアの総選挙の結果、安定した政権ができそうもないと言う事で一気に金融不安が再燃した。これに伴って世界的な株安、ドル・ユーロ安が発生している。
つまり、ここのところ続いていた株高・円安は欧米の政治・経済の事情によるもので日本独自の状況はほとんど反映されていないと言うことだ。もはや一国の経済を一国の政治力でどうにかできる時代ではない。耳障りのよいうたい文句で、ひと月ほどは影響を与えられるかもしれないが、欧米主要国の状況次第ですぐに吹き飛んでしまう。そんな時代なのだ。
そしてその欧米先進国も、国内向け経済政策が他国の状況によって無効にされてしまうと言う、同じ状況に苦しんでいる。各国間の意図せぬ足の引っ張り合いで、全体が不安定な経済状況から抜け出せないというわけだ。これは経済のグローバル化の弊害と言ってもよいだろう。
最早、世界経済は政治による制御が不可能になりつつあるのかもしれない。
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