大勝に舞い上がって
郵政選挙では自民党が大勝し、それにすっかり舞い上がっての失政で次の選挙では大敗した。
前回選挙では自民党の失政に対する批判によって民主党が大勝し、今度は民主党が舞い上がって独りよがりの失政を行った。
そして今回は民主党の失政に対する批判によって自民/公明連合が大勝した。前回自民の大勝にすっかり舞い上がって失政を行った安部氏が、前回の失敗に学んで着実な政治を行うのかやはり舞い上がって失敗するのか、有権者は注視しなければならない。
それにしても、小さな差を拡大して議席獲得数が拮抗しないようにするの小選挙区制度だ。しかしそれはしっかりした二大政党があることが前提だ。小党が乱立するのは政治後進国の特徴だから、政治先進国にならって二大政党政治を確立するとのうたい文句で、中選挙区制度から小選挙区制度へ切り替えた。しかし、ヨーロッパ諸国のように小党が乱立する現状ではそれが良かったのか悪かったのか。
ついでに言えば、いわゆる政治先進国と言っても、二大政党政治と言えるのは英国と米国の2国だけだ。この両国では事実上二つしか政党が存在しない。英国では保守党と労働党で、保守主義と社会主義の両党の根幹はいつの時代も変わらない。米国では民主党と共和党で、こちらは大きな政府と小さな政府という根幹が貫かれている。そのような見方をすると、二大政党制というのはむしろ特異な政治形態と考える方が良いだろう。
最後に一言皮肉を言えば、公明党は今や自民党の一派閥「公明派」になったように見える。
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