日本人女性の半分はクル病予備軍
日本を代表するお騒がせ番組の一つ、NHKの「ためしてガッテン」!がまた常識に挑戦状を突きつけた。それは、「日本人女性の半分がクル病予備軍」だというのだ。
それは、屋内で過ごす時間が長くなり、さらに美容のための紫外線の害が強調されたため紫外線防御が過剰になっているためで、女性の半数は「クル病」予備軍の状態にあるのだという。
「クル病」というのは我々団塊の世代にはおなじみの病気で、「ビタミンD」不足が原因で骨が変形して歩行や身動きが困難になる病気だ。ビタミンDは紫外線を浴びると体内で合成されるので、当時は健康な骨格を作るため屋外で日光を浴びることが奨励されていた。また、干し椎茸(日光に当てて干すとビタミンDが増える)などビタミンD含有量の多い食物を食べることも奨励されていた(補足)。
ビタミンDは皮膚に紫外線が当たると生成するのだが、健康に必要な量を作るには、両手のひらだけを15分(夏)から30分(冬)屋外で直射日光にさらすだけでよいそうだ。手のひらは、紫外線で日焼けしたりシミやシワができたりしないので好適なのだそうだ。(同じ事は足の裏でも言えそうだ。)
番組ではビタミンD含有量が多い食物として「干しエノキタケ」が推奨されていたがキノコ類は全般に含有量が多いそうだ。秋はキノコがおいしい季節。冬の紫外線不足に備えて鍋物でキノコをたくさん食べるとしよう。
付け加えると、ビタミンDはコレステロールに紫外線が当たると生成するという。俗にコレステロールが多いと言われるイカを、天日で干したスルメ(当然機械干しではだめだ)もビタミンDが多いかもしれない。
補足(2013/08/02);
我々の世代が小学校低学年の頃、クル病防止の目的で肝油ゼリーが給食とともに支給されていた。当時は食糧難だったので、栄養不足も原因となって子供がクル病になる可能性が高いと考えられていたからだ。現代では、過剰なダイエットと紫外線防御を行っている女性にクル病のリスクが高いといえそうだ。
肝油とはサメの肝臓から抽出される油で、ビタミンDを多く含むので当時は補助栄養剤として普及していた。ただし肝油そのままではひどくまずいので、子供用には甘く味付けした肝油ゼリーが多用されていた。
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