小惑星衝突の痕跡探し
地球の気候に大変動を与え、大型恐竜を絶滅させたと言われる小惑星衝突の痕跡は、ユカタン半島の地下に埋もれたクレーターと、同時期の地層に含まれるイリジウムだとされている。しかしそれほどの大衝突であればその痕跡は地球周辺の宇宙空間にもあるかもしれない。
まず、気候に大変動を与えるほどの大衝突であれば、破片やチリは大気圏外にまで飛散しただろう。月の軌道の外側まで広がった可能性もある。恐らく、地球周辺に破片やチリによるリングが一時的に生じたろう。小惑星サイズの天体であれば、軌道面は地球の軌道に近いだろうからリングの主軌道面は月の軌道面にも近いだろう。よって、これらの破片の一部は月の重力によって月面に落下してクレーターを作った可能性がある。従って、この時期に月面に多数のレーターが生じていれば地球と小惑星との衝突の証拠になる。当然地球にも多数のクレーターが生じたはずだが、小型のクレーターの痕跡は見つけにくいだろう。
また、このような破片やチリの一部はラグランジュ点に捕捉された可能性がある。従って、ラグランジュ点にどのような物体があるかを調べれば大衝突の証拠が得られる可能性がある。地球と月の中間にあるL1点であれば探査機を送るのもたやすいだろう。
さらにこれらの情報によって、衝突によって飛散した物質の量を推測できるだろうし、それは気候変動の規模を推測する役にも立つだろう。
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