日本一を目指す日本人、世界一を目指す韓国人
日本人と韓国人の起業家やスポーツ選手には、基本的なあり方に大きな違いがあるように見える。
それは、日本人が日本一で十分と考えることが多いのに対し、韓国人ははじめから世界一を目指すことが多いように見えるからだ。これは国民性の違いと言っても良いが、その根底にはマーケットの大きさの違いがあると思われる。
これまで日本には国内だけでも十分な収入を得られる市場があったが、人口の少ない韓国には十分な大きさの市場がなかった。そこで日本人は日本一で十分と考え、韓国人は世界一を目指さねばならないと考えたのだ。
これは企業経営でもプロスポーツでも同じで、日本人は日本国内だけでも生活できるだけの報酬や賞金が得られたのに対し、韓国人は韓国内だけでは十分な報酬や賞金が得られなかったので始めから世界を目指さざるを得なかったのだ。
それが端的に表れているのが日本のオリンピック代表選考方法だ。多くの競技の選考会で、選出条件に日本人の一位が求められている。しかしこれを裏返して言えば、外国人選手には勝てなくても良いと言うことになる。つまり最初から世界の一流選手に勝つことは求められていないのだ。このため必然的に、日本人選手は世界の一流選手に勝つ必要はないと考える。これが日本人選手が世界で一流になれない理由だ。
世界一流のチームで活躍できることを求める、サッカーなどの一部例外はあるがこれが日本の現実だ。
企業経営においても、日本市場が縮小し続ける現状では、国内市場だけを相手にしていては経営も縮小せざるを得ない。全世界を相手にものを売る気概が企業経営にも求められているのだ。
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