地球の太陽面通過(短編SFの黄金時代)
先日の金星の太陽面通過を眺めながら、A.C.クラークの「地球の太陽面通過」というSF短編を思い出していた。ただ一人火星に残った主人公の台詞、「おーい地球、ここにいるぞ」と、新たな生命の源となるべく歩み去る際の「さあ行くぞ、ジョン・セバスチャン」が印象に残っている。
それはともかく、これが書かれた時代、SFの世界では美しく楽しい短編が多数書かれていた。A.C.クラークの他、I.アシモフ、レイ・ブラッドベリなどがその世代の短編作家の代表格だし、R.ハインラインも書いている。一世代前にはF.ブラウン、E.F.ラッセル、C.D.シマックなどもいる。このころはSF雑誌の黄金時代で、それらに向けた短編が数多く書かれ、またそれらを集めた短編集も盛んに出版された。
これらの中から私の好きなものを少しだけ掲げてみよう。
「証言」、「すこしの油」 E.F.ラッセル
「大きな前庭」 C.D.シマック
「スポンサーから一言」 F.ブラウン
「その名はバイルシュタイン」 I.アシモフ
「太陽からの風」、「メデューサとの出会い」 A.C.クラーク
「太陽の金の林檎」 R.ブラッドベリ
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