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May 17, 2012

偏光板を使った遊び

太陽の写真撮影のテストの際、偏光フィルターや偏光板を使った試みも行った。そのうちに面白くなって様々に組み合わせて遊んでみた。

1.偏光板とサーキュラー偏光フィルター

これは偏光に対するサーキュラー偏光フィルター(C-PL)の振る舞いの実験。
左側は偏光板(PL)の上に、C-PLの表側を下にして置いた場合で、光源側からPL/PL/1/4波長板(1/4λ)の順番になる。右はC-PLの裏側を下にして置いた場合で、光源側からPL/1/4λ/PLの順番となる。ともに上は偏光軸が平行の、下が直交の場合で、C-PLフィルターを裏返して使うと偏光フィルターとしての性質がないことが分かる。

右側の条件では着色があるが、透過してくる光量には大きな変化はない。
着色の理由は波長によって1/4λによる位相のずれ方が異なるため。偏光軸の角度を45°にすると左の写真のように着色はほぼ消える。
これは、この位置では補色関係にある黄色と青色の光が同程度に遮断されるためと思われる。

2.2枚のサーキュラー偏光フィルター

2枚のC-PLを組み合わせる場合、どの面を向き合わせるかによって挙動が異なる。

これは表側(偏光板がある側)を向き合わせた場合の挙動。上は偏光軸が平行の場合で、下は直交の場合。
偏光板同士が向き合っているため、通常の偏光板2枚を使った場合と同じ挙動になる。

これが可変減光フィルターの構造と思われる。

なお、以下の写真では全て径の大きいC-PLの方が下に置かれている。また、露光量は手動で設定できないため全て自動。

これは偏光板を上にして置いたC-PLの上に、同じく偏光板を上にしてもう一枚のC-PLを重ねた場合で、上は偏光軸が平行、下は直交。

透過する光量はあまり変わらない。

偏光板を下にしておいたC-PLの上に偏光板を下にしたC-PLを重ねても、ほとんど同じ挙動だが着色は逆になる。

これはC-PLの裏面同士を向き合わせた場合。

上は偏光軸が平行、下は直交の場合で、どちらも透過光量が大きく減少している。

3.偏光板+2枚のサーキュラー偏光フィルター

これは表面同士を合わせて重ねた2枚のC-PLが偏光フィルターとしての性質を持たない事を確認するための実験。

左側は1枚目のC-PLの偏光軸が偏光板の偏光軸と平行の場合で、右側はそれが直交の場合。そして上側は2枚のC-PLの偏光軸が平行な場合で、下はそれが直交する場合。

一番下に置かれた偏光板の向きが変わっても、2枚のC-PLが重なった部分の明るさはあまり変わらない。これは入射する光に偏光成分が含まれていても、偏光軸の向きが透過光量にあまり影響しないことを示している。つまりこれで、2枚のC-PLの偏光板面を向き合わせた構造の可変遮光フィルターには偏光フィルターとしての性質が無い事が確認できたことになる。

1枚目のC-PLによる着色は、1枚目のC-PLの1/4λを1/8λか3/8λに変更する、あるいは1/8λを追加すれば消せる可能性があるが、それはまた参考書を探して調べてみたい。

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