メディアの無責任
「名張毒葡萄酒事件」の再審請求に対して、却下の判決が出た。事の当否はこの際議論しない(裁判官が知り得たことの全てを知らなければ判断は不可能だ)が、このようなニュースを見る度に思うことがある。それは、このような事件の報道に関してメディアは極めて無責任だと言うことだ。
大きな話題になる様な事件や事故が起きると、メディアは被害者や家族の悲劇性を書き立てて、被害者や家族の心情を尊重して有罪にしろと騒ぎ立てる。しかし再審請求が出されると、今度は受刑者の悲劇性を書き立てて冤罪だから最新を行って無罪にしろと騒ぐ。その際、かつて自分たちが有罪にしろと騒ぎ立てたことには知らぬ顔だ。
とにかく大衆に迎合して煽る事で売り上げ増を図る、それしか考えていないような従来のメディアのあり方には大きな疑問を感じる。
メディア、特に報道メディアにかかわる者達全員に、オルダス・ハクスリーの「素晴らしき新世界」を読ませ、自分の仕事ぶりと比較した感想文を書かせてみたいものだ。
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