インフレ目標
様々な方面からの圧力に負けた形で、日銀がインフレ目標導入に踏み切ったそうだ。しかしその意義にはいくつもの疑問がある。
第一の理由は、物価上昇と所得増とは切り離せない関係にあると言うことだ。所得が増えないまま無理矢理物価を上げても、その結果消費は帰って減退し再び物価は低下に向かうことになる。従って、インフレ目標に合わせるために物価を高く誘導するというのはうまく行かないだろうと言うことだ。
第二の理由は、数量的消費が増えないままに物価つり上げで名目GDPを増やしても、これもまた消費の沈滞につながり再び物価を押し下げることになると考えるからだ。
現在もっとも必要なことは、消費を拡大するためにいかに所得を増やすかであり、その為に雇用を増やす事である。その為にはダンピング課税を米国式に強化し、安価品の輸入を抑えることだ。
また、流通業者が安価品を輸入し販売することを、「価格破壊」などと言って賞賛した過去を反省し、国内生産品を優先消費するようキャンペーンを行う事だ。
消費における国内生産品比率を高めれば、自然と雇用が増え物価も上昇する。それこそがなすべき事だ。
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