April 2025
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
無料ブログはココログ

« September 2011 | Main | November 2011 »

October 2011

October 31, 2011

言葉のTPO

古い話になるが、VANジャケットの石津健介氏が「TPO」という言葉を提唱したことがある。これは時(time)と場所(place)と場合(occasion)に合わせた服装をしなければならないという意味で、「TPO」自体は和製英語である。

これに結びつけて何を言いたいかというと、世の中のあらゆる場所で「言葉のTPO」を考えない人が多すぎると言うことだ。どの言語でも同じだろうが、目下の者に対して使っても良いが同格や目上に対しては使ってはいけない言葉がある。また、くだけた席ではよいが改まった席ではたとえ同格の相手に対しても使ってはならない言葉もある。このように言葉は状況に応じて使い分けねばならない。

しかし昨今、至る所で状況をわきまえない言葉の使い方が氾濫している。最近もさる政治家の「ノーズロ」発言が話題になったが、これも状況をわきまえない言葉の使い方の一例だ。また、若者が職場で同僚や上司に対して仲間内の言葉を平気で使う例も多いようだ。このような風潮の責任の一端はマスメディアにもあると思うが、中等教育での教育や家庭でのしつけが無くなったことも大きな要因だろう。

それにしても、女性の下穿きを「ズロース」と呼んだのは昭和30年代の中頃までだったと思う。良くもまあ「ノーズロ」が通じたものだ。50歳代半ばより若い人には意味不明の宇宙人語だったのでは?

October 28, 2011

放射線生涯被曝量ただし自然放射能による被爆は除く

放射線生涯被曝量の限度の案(100mS、ミリシーベルト)が発表されたが、自然放射線による被曝は除くと言うことになった。

その理由は、日本には元々自然放射能が高い場所があるからだ。(これは日本地質学会サイト産業技術総合研究所 地質調査総合センターサイト放射線科学センター サイト等で見ることができる。)また、これらのサイトには自然放射能による平均年間被曝量の内訳が書かれており、その中には食物経由の分も含まれている。

これらによると、自然放射能による日本での平均年間被曝量は1.4mS(平均寿命を80歳とするとこれだけで100mSを超える)、全世界平均では2.4mSだという。さらに、地下街などでは生涯被曝量に換算すると100mSを超える場所も珍しくはないようだ。また、火成岩が地表近くに多い場所や、火山、温泉の多い地域ではスポット的に高いところもある。そのような場所(いくつかの有名温泉地が含まれる)ではこれの数万倍を超える値が測定されたこともある。

従ってそのようなことを考慮すると、自然放射能を含めた場合の限度はとても定められないと言うことになったのだろう。それどころか、高自然放射能地域の存在とそこでの放射線強度が広く知られるようになると、除染や避難区域の設定にも影響することになる。なぜならば、上記のような高自然放射能地域にも多数の居住者がいるからだ。

そう考えると、食物による人為的放射能を区別して扱うことに意味があるのか疑問を感じる。また、自然放射能と人為的放射能をどう定義して区別するのか、これも重要な問題となる。まさか人間に有害な放射能と有益な放射能(ラドン信者はそう主張している)を区別して扱おうとするのではないとは思うが。

いずれにしても今回、自然放射能による被爆を除くことにしたのは、自然放射能が地域によって大きく異なると言う事実に加え、何が何でも「100mS以下」という「比較的低い」数字を前面に押し出したいという意図も働いたと考えると理解しやすい。

October 24, 2011

円高

円が高止まりしたままだ。

米国経済の先行きが不安との風評が流れれば、ユーロと円が買われる。ユーロ圏の信用不安が拡大との風評が流れればドルと円が買われる。どちらにしても円が買われる流れになっている。

その背景にあるのは投機筋ばかりではなく、日本の輸出産業かもしれない。ドルが下がりそうだとなればドルを売ってヘッジをかける、ユーロが下がりそうだとなればユーロを売りヘッジをかける。たとえ円建てであろうと、決済の支払いは円換算のドルやユーロで行われるので、日本企業はどちらにしても円を買い急ぐことになる。

これが円高止まりの大きな原因ではないかという気がする。

October 23, 2011

タイ大洪水の教訓

タイの大洪水が深刻さをましているようだ。更に、水が引くまで長期を要するというタイ政府の予測も出ている。

また、タイの代表的大規模工業団地のいくつもが水没し世界各地への部品供給が滞ると見られている。進出している日系企業は大打撃を受けるが、世界各国の企業への影響は春の日本の震災より大きくなるかもしれない。

今年の大災害は一極集中は、効率を上げるが災害に対する柔軟性を低下させ、損害を大きくするという点で、教訓にしなければならない。今後の経営には、効率を上げるための集中と、リスク回避のための分散の兼ね合いをいかに取るかが経営者の能力として問われることになるだろう。

October 22, 2011

プロダクトアウト、またはシーズ先行

デジタル化特需が終わって、日本の家電メーカーが売り上げ低下に苦しんでいるという。

しかし、私はその話を聞く度に不思議で仕方がない。何年も前からこの夏に特需が終わり売り上げが減少するのはわかりきっていたはずだ。にもかかわらず、それに対するなんの準備もしていなかったとすれば経営者として失格だ。

特需が終わったあと、人や設備などの経営資源をいかに振り替えるかの構想を持たず、売り上げが減ったから人員整理だ、事業撤退だというのは経営陣が無能だからだと言うべきだ。

このような現状に対し、テレビ部門の関係者は4kテレビに期待しているという。しかし、このところテレビの新事業は3Dに象徴されるように失敗続きだ。

それはなぜか?答えははっきりしている。端的に言えば、市場が求めていない、あるいはまだ市場が熟していないのに、技術的に可能だからと言うプロダクトアウト(シーズ先行)の考え方で、売り出しさえすれば市場ができると甘い期待を持って事業を始めたからだ。

存在しない市場に、無理矢理押し込もうという製品は決して成功しない。新製品を出し続けることで何とか生き延びてきたのが日本の家電メーカーだが、いつでもそれが成功するわけではない。経営者はそのことを悟るべきだ。

October 19, 2011

周囲の音が良く聞こえるイアホン

周囲の音が良く聞こえて、しかも音漏れは気にしなくても良いイアホンが発売されるという(記事)。しかしこれは売れるのだろうか?

というのは、ポータブルオーディオを使っている若者達を見ると、周囲の様子を閉め出して自分だけの世界に閉じこもるために使っているように見えることが多いからだ。周囲の音が良く聞こえるのではその目的には合致しない。だから売れるのだろうかと思ってしまったのだ。

果たして結果はどうだろうか?
報道されることはまず無いだろうが・・・。

October 18, 2011

日本でもダメ、中国でもダメ、タイでも・・・。

春の大震災で大打撃を受けた日本企業が、今度はタイの洪水で大打撃を受けている。日本企業だけではなく、今や世界の部品工場の一角を担うタイの災害で世界中の企業が打撃を受けそうだ。

一体どこに工場を造れば安定した生産ができるのか?

世界中で気候災害が頻発する現在、危険分散策としてアジアだけではなくアフリカや南米など世界中に拠点を分散させ、一カ所に集中しない経営が求められるようだ。一極集中を賛美してきた経営コンサルタント達も、今後は以下に分散するかを言い立てるのだろう。

EOS-1D X

EOS-5Dのモデルチェンジを待っているのだが、1Dが先にモデルチェンジされた。

キャノンWebサイトの新製品情報では、画素数が1DMkⅢと1DMkⅣとの中間になり、画像処理装置が更新されたことが主な変更点のようだ。この分だと5DMkⅢ画素数が減るのだろうか。ポスターなどの大判印刷物以外では2Gを超えるような画素数は不要だとは思うが。

それにしてもいつも思うことだが、このクラスのカメラに動画機能が必要なのだろうか?

蛇足を言わせてもらえば、早く5DMkⅢを出さないとニコンに乗り換えるぞ、キャノンさん。

あさぎまだら(2011/10/18)

天気がよいので裏山をぶらぶらと散歩している途中、「アサギマダラ」が飛んでいるのを見かけた。

一匹はまっすぐに山上方向に飛んでいったが、もう一匹は同じ枝に止まってはそのまわりを飛び回ることを繰り返していた。すぐそばには大きな「女郎蜘蛛」の巣があるのだが、それを上手にかわして飛び回っていた。

アサギマダラ

「アサギマダラ」は春秋に長距離を移動することがよく知られていて、移動調査も行われている。そこでマーキングがあるかとカメラの望遠レンズで覗いてみたが、この個体にマークはなさそうだった。

これから更に南九州や沖縄まで飛んで行くのだろう。少し欠けた後ろ羽根が旅の厳しさを物語っているように見えた。

October 17, 2011

褐色矮性と暗黒矮性

国立天文台のサイトに多数の褐色矮性を発見したとの記事がある(記事)。

褐色矮性は恒星になるほどの質量を集められず、核融合反応が始まらなかった星と考えられている。これらの星は可視光を出していないため、残存している熱による赤外線でしか観測できない。更に冷えて観測可能な赤外線を出していない、いわば暗黒矮性と呼ぶべき星もあるだろう。その中には小惑星サイズのものも少なくないはずだ。非周期彗星の中には、たまたま太陽系に迷い込んできたそのような小暗黒星が含まれている可能性もある。

このような観測困難な星が宇宙にはどれほどあるのか、それは現状では推定することもできない。ただ、過去に考えられていたよりも相当に多いだろうと言うことは想像できる。そして、これはいわゆる「ダークマター(暗黒物質)」の一部を構成しているのかもしれない。

観測技術が進歩して、これらの星の観測例が増えるにつれ、宇宙像が変わってくるかもしれない。

世界各地で豪雨被害

世界各地で豪雨被害が多発している。日本以外でも、米国中西部、中国、パキスタン、タイ、そして今度は中米のグアテマラやエルサルバドルでも豪雨被害が出ているという(記事)。

地球温暖化が原因かどうかはおくとしても、近年しだいに天候が荒っぽくなってきている様に見えることは否定できない。報道のグローバル化で報道されやすくなったことを差し引いても、大干魃や大洪水が増加しているように思える。

原因が分かったとしても有効な対策には時間がかかる。だから原因論争は気候専門家に任せるとして、一般人はこのような気象災害に対する備えと救援をいかにすべきかを議論しなければならない。このような大災害が多発すれば、救援と復興に多額の費用がかかる。そしてそれは世界経済の足を引っ張るだろう。だから、可能な限りの効率化が必要だ。

追記(2011/10/17);
他方、ヨーロッパやアフリカ東部では厳しい旱魃が続いている。なにかバランスが崩れてしまっているように見えるが、回復手段はないものか。

October 16, 2011

ハイブリッド車の燃費向上策

レシプロエンジンの燃費を良くするには、圧縮比を上げることがよいのはよく知られている。これは上死点での温度と下死点での温度で熱効率の限界が決まるという、熱力学の理論的帰結として導かれている。しかしガソリンエンジンの圧縮比を上げると最後にはジーゼルエンジンと変わらなくなってしまう。

一方でジーゼルエンジンは、潤滑上ピストン速度の限界があるので高回転化が難しい。この対策として、潤滑不要のセラミックエンジンも考えられたが今までのところ成功していない。恐らく振動に耐えるセラミック材料がまだ開発されていないためだろう。

そこで考えたのが、排気の残圧と残熱を利用して発電を行うことだ。エンジンを小型化して出力あたりの重量を減らして燃費を稼ぐため、吸気を過給することはすでに行われている。しかし、ターボ過給器に残圧を利用する場合でも、残圧のかなりの部分は利用されていないだろう。

そこで考えたのがメカニカル過給器を利用して効率の過給を行い、排気圧を上げることで効率よくタービン式発電機を回すことだ。これであれば、最終的な熱利用率が上げられるはずだ。さらに最終排気の残熱を利用して熱電対で発電すればさらに効率は上がる。冷却水の熱も利用すれば更によい。

October 15, 2011

今度はウラン化合物発見

東京の世田谷区で置き忘れられたラジウム化合物による騒ぎがあったばかりだが、今度は奈良県の浄水場でウラン化合物が見つかったと言う。

見つかった化合物は「酢酸ウラニル[(CH3CO2)2UO2・2H2O]」と言う分析試薬で、ナトリウム(Na)イオンの分析に使用するものだ。通常は劣化ウラン(核燃料に使う放射性のウランを抽出した残り)を原料にするので天然ウランより放射性が低いが、それでも放射線は発する。

今では、イオンクロマトグラフィーなどの分析機器が発達して安価に使えるようになったので、酢酸ウラニルを使う沈殿分析はほとんど行われなくなったが、昔は他によい手段が無かったのでしばしば利用された。私も大学の実習実験で使ったことがある。

前の記事でも書いたが、放射性元素や放射線源は様々な分野で使用されている。今後もこのように置き忘れられたものや不法に廃棄されたものの発見が続くだろう。

October 14, 2011

不法投棄された放射性物質

東京世田谷区の放射能騒動は、不法に遺棄された夜光塗料用ラジウムと言うことになったようだ。

しかし、大勢が鵜の目鷹の目で放射線の強い場所を探している現状を考えると、今後も同じ様な騒動が起きそうだ。一般人が考えるよりも放射性物質は世の中にありふれている。それは様々な分野で放射性物質が利用されてきたからだ。たとえば、医療、分析や検査、果てはインテリアや装飾品、そしてラドン温泉用鉱石もある。

そしてこれらを処分しようとすると、放射性産業廃棄物として専門業者に高い費用を払って引き取ってもらわねばならない。それを嫌って不法に投棄されたり遺棄されたりして密かに処分されたものは少なくないだろう。

そのような放射性廃棄物を見つけ出して一掃するにはよい機会かもしれないが。

桃太郎が走る

先日の散歩の途中、JRの高架下を歩いていると貨物列車が通過していった。何気なく見上げると先頭の機関車の側面に大きく「桃太郎」の文字が。

「桃太郎電鉄」というゲームがあったが、リアル世界でも桃太郎が鉄路を走っているのは知らなかった。

October 12, 2011

バナナが値上がり?

フィリピンでバナナの立ち枯れ病が広がって、放置すれば3年後には壊滅する可能性があるそうだ。

以前、NHKの「命ドラマチック」で放送されていたが、バナナは種子ができないので、同じ品種は全て挿し木で増やされたクローンだそうだ。このため病気が発生するとその地域のバナナが全滅することがあり、過去に数回そのような事態になったことがあるそうだ。しかも現在、大半が一つの品種で占められていて世界的に壊滅する危険も考えられているという。このため、現在の立ち枯れ病に強い次世代の品種開発が進められていて、目処が立ちかけているところだと紹介されていた。

今回の立ち枯れ病流行でフィリピンのバナナが全滅するかどうかは分からないが、バナナの移動が制限されたり値上がりすることはあり得るかもしれない。

またクローンと言えば、日本を代表する「ソメイヨシノ」も種子ができないため全て挿し木で増やされてきたものだ。「ソメイヨシノ」に特異的に感染する病気が流行しないことを祈ろう。

October 11, 2011

マクロ撮影用LED光源

LP用ターンテーブルの回転数調整に使用する、ストロボスコープ用光源の制作に味を占めて、今度はマクロ撮影用のLED光源に挑戦中。

と言っても電気面で難しいことは何もない。知恵を絞らなくてはならないのは、LEDをカメラに取り付ける方法と、その為の細工だ。

今回は簡単な方法として、ケンコー製の「Self Sunshade Pro」という、マクロ撮影時に日光を遮ったりレフ板を固定するための器具が手元にあるので、これを利用することにした。あとは購入した3W白色LED(OptoSupply製OSW4XME3C1S 3.3V駆動)を、ポリカーボネート製ビスでアルミのアングル材に固定し、単3電池2個で点灯するだけだ。

LEDを組み付けた状態。
あとは電池ボックスにつなぐだけ。

このLEDはヒートシンク付きだが、念のためアルミアングルとの間にはパソコン用の伝熱グリースを塗ってある。

CANNON PowerShot SX30ISに取り付けて点灯した状態。本来フルサイズ一眼レフ用の器具なので、SX30ISには長すぎる。

同じくケンコーから発売されている「ゴリラポッド」(注)を逆さまにして使うと、一度に3方向から照射できてよいかもしれない。(ただし逆に取り付けるためには若干細工がいる。)

実際に点灯してみると、公称では色温度が6500Kとなっているのだがかなり緑味が強い。ホワイトバランスを晴天や曇天にして撮影してみると、やはり緑色が強くかぶる。蛍光灯にするとかなりましになるが、今度は紫色が過剰気味。やはり、もっと厳密に色調が管理されたLEDを使わなくてはいけないようだ。

上はホワイトバランスを「くもり」に、下は「昼光色蛍光灯」にセットして撮影したもの。バランスセッターがあればそれで調節すればよいのだろうが、手持ちがないのでテストはできなかった。

半値角が120度なので照射範囲は広い。これ一個では揺れ動く対象には光量が不足なので、3個ほど並べると良さそうだ。

追記(2011/10/13);悪のりしてRGBLED(OSTCXBC1C1S 3W)でも作ってみたのが下の写真。ボリュームを付けて色合いを変えられるようにした。各色を弱く発光させている。

標準駆動電圧がR;2.5V(許容範囲;2~3V)、G,B;3.3V(同;3~4V)であるため、使用した電気部品は可変抵抗とトグルスイッチしかない。ボリューム等を取り付けた基板が変な形をしているのは、以前に室内装飾品を作ったアクリル板の残りを使ったため。

下の写真がこれを用いて撮影したもの。各色の単独発光と、3色同時発光(各色の強度は適当に調節した)。

このLED一個では明らかに光量不足なので、実用的には5個程必要だろう。このLEDは3色の正負の端子が全て独立しているので、直列にしてまとめて制御できる。ただし、必要な電源電圧が数に比例して高くなり、電池の数が増えるのが悩ましいところ。

追記(2011/10/20);
日亜化学の技術資料を見ているうちに、白色LEDの色が電流量によって変化するという記述を見つけた。それによると、電流が増加するにつれて緑味から紫味に色相が変化するという(下表参照)。このため、日亜化学は輝度調整にはPWMによる定電流駆動を推奨している。

前記のOSW4XME3C1Sの発光色の緑味が強いというのは、これが関連しているかもしれないと考えた。理由は、3.3V駆動が標準であるところを単3電池2本で駆動しているからだ。

そこで手持ちのテスターで電圧を測ってみると3.15Vあった。しかし単3電池では十分な電流(標準は700mA)が供給できていない可能性もあると考えて、単3電池2本ずつの並列にしてみたが、色調にはほとんど変化がなかった。さらに、3.3V,1.2AのACアダプターでも同様だった。

電流計が手元にないので断言はできないが、やはりメーカー毎、個体毎の差異があるのだろう。

下表は、日亜化学の技術資料に例示されている電流量による光源色の変化例を灰色に置き換えて表現したもの。

1mA

5mA

20mA

50mA

100mA

x=0.312

y=0.335

x=0.311

y=0.329

x=0.310

y=0.320

x=0.307

y=0.311

x=0.304

y=0.302

ただし、三刺激値X,Y,ZをR,G,Bに置き換え、x=R/(R+G+B),y=G/(R+G+B),R+G+B=510として計算している(注)。x,yの数値は、日亜化学の資料中のグラフから読み取った。

これは完全に平坦な反射率曲線を持つニュートラルグレイを、赤,緑,青の三原色が目に与える刺激の合計が一定になる様に各照明光で照らした場合の見え方(色順応無し)を近似的に表している。しかし、XとR,YとG,ZとBの各成分の基準となる色座標がそれぞれ少しずつ異なる(表示装置に依存する)ので、厳密には正しくない。

(注)本来は、x=X/(X+Y+Z),y=Y/(X+Y+Z),x+y+z=1,である。

追記(2011/11/10);
シャープのLED技術資料(秋月電子のサイトにも別の資料があるが原位置は不明)を読んでいて、発光色が素子の温度と関連しているとの記述があるのを見つけた。これによると低温では緑味で高温になると紫味になるという。電流を増やせば当然素子の温度は上がるのだが、色調変化の主役は電流量なのかあるいはそれに依存して上昇する温度なのだろうか。

下表はシャープの資料による色度変化の例。3W/6500Kタイプで電流を一定(350mA)とした場合の素子温度による光源色の変化を示している。

0℃

25℃

40℃

60℃

90℃


追記(注)(2011/11/15);
最近は「ゴリラポッド」の他にも数社から同じ様な物が発売されているようだ。「コンパクトデジカメ用三脚」でネット検索するとすぐに見つかる。

これらは皆フレキシブルチューブではなく、プラスティック製の関節状ジョイントがつながった構造をしている。このためフレキシブルチューブを使った物に比較して振動の収まりが早く、ライトの支柱には適している。ただし、フレキシブルチューブは内部に電線を通すことができるが、これらの三脚では内部に通せないので見た目は悪くなる。

October 10, 2011

アメリカの夢と市民革命

イスラム圏だけでなく、米国でも市民革命が芽吹き始めている。

従来、米国では「アメリカの夢」と言うことが盛んに言われてきた。生まれ育ちに関係なく、努力すればビジネスで成功して富豪になれることを意味していた。そして成功者は、慈善事業や有望な若者を支援することで富を社会に還元することで支持を得てきた。

しかし、今や一部の富豪が富を抱え込み、一般大衆に還元されないことが怒りを買い始めているようだ。これは、一般大衆の考え方が変化し始めたのか、富豪達の行動様式が変化し始めたのか、現状では情報が不足で判断できないのだが。

しかし、何かが米国の内部で変わり始めていることは確かなように見える。これがかつてベトナム反戦運動のように広がりを見せるのかどうか注目を続ける必要がある。米国のメディアも、ベトナム反戦運動のように広がることを警戒しているのか、反戦運動とヒッピー運動を同一のものとして批判する動きも見える。

これまで、投機で利益を得ることを賞賛してきた世論が変化するのかどうか、半年後には見えてくるだろう。

October 08, 2011

ドングリ;裏山の散歩(2011/10/08)

天気がよいので久しぶりに裏山へ散歩に出かけた。

中秋から晩秋にかけての花の様子を見るのが目的だったが、狙っているものが咲くにはまだしばらくかかりそうだ。とはいえ、「こうやぼうき」のつぼみはかなりふくらんでいるし、「しまかんぎく」も2~3mmのつぼみを覗かせていた。

道端にはあちこちでドングリが散らばっていた。「うらじろがし」や「くぬぎ」が目についたが、「くぬぎ」の実をいくつか手に取ってみると虫に食われて中身が無いものばかりだった。身の入ったものはみな、イノシシに食べられてしまったようだ。一方、実が小さい「うらじろがし」は食べられた形跡がない。イノシシにも好き嫌いがあるようだ。

国債格下げ競争始まる

格付け会社が、ヨーロッパ諸国の経済小国の格付けを競って引き下げる動きが出てきた。格付け会社自体の信頼性が低下し始めている昨今、経済小国の格付けを先んじて引き下げることで人気を得ようとしていると見えなくもない。

そもそも格付け会社の存在意義自体に疑問を持つ私としては、格付けで右往左往する投機家達が浅はかに見えるのだが・・・・・。

October 06, 2011

小沢氏が記者に逆質問;好ましくない質問を封じるテクニック

初公判後の記者会見で、小沢氏が権力による政治的謀略だと主張し、記者に逆質問を浴びせたという。

「権力による」という古くさい言葉(左翼華やかなりし時代に、実態が不明瞭な攻撃対象を指して使うことが流行した)に小沢氏の古さを感じたが、逆質問というディベートの古典的テクニックはおもしろく感じた。

ディベートやプレゼンテーション後の討議で好ましくない質問を封じるのに、逆質問はよく使われるテクニックだ。相手が答えられないような質問を浴びせる、あるいは自己矛盾に陥るような質問を浴びせて混乱させれば、相手を黙らせることができるからだ。これはかの「ああ言えば上祐」氏も記者会見で頻繁に使っていた。(上祐氏は、自分に都合の良い質問をさせるというもう一つの代表的なテクニックも使っていたが、どちらもあまりにも見え透いていて吹き出してしまったことがある。)

一般に、記者は質問することに夢中になるあまり、逆に質問をされると混乱してしまうことが多い。そのため、好ましくない質問を封じる手段として、逆質問はよく使われる。テレビ中継でまんまとそれに嵌められる情景をよく見るだけに、記者諸氏はご用心あれ。

October 04, 2011

秋雲

今日(2011/10/04)はよく晴れてさわやかな一日だった。湿度も低く、青空には秋を代表する絹雲(巻雲)が広がっていた。

地上の風は穏やかだったが、上空の風は相当に強いようで雲はどんどんと東(奥)へ流れていった。

仏画で、天女が乗る雲のようだが、筋は風向きと直角に出るようだ。

天気予報では明日は雨になるとのことだが、夜のうちは晴れて冷え込むかもしれない。風邪を引かぬよう注意せねば。

October 03, 2011

小沢氏の「民主主義」とは「金主主義」では?

小沢氏が元秘書への判決について、「民主主義に反する」と批判しているそうだ。しかし小沢氏にとっての民主主義とはどんなものだろう?

民主主義とはどんなものかについては、民主主義社会ではそれこそ人それぞれだ。人が自由な意見を持ち、自由にのべることができるごとができる社会ではそれで当然だ。しかし、実際にその社会で適用される「民主主義制度」とはその違いを認識したうえで成立した妥協の産物だ。だから、「民主主義的政治制度」は時代により、またその民族の歴史的な経験によって異なるのもまた当然だ。

それを考えると。小沢氏が不満を言うのも自由だが、その内容は支持しがたい。これまで、相手の横面を札束で張り飛ばして言いなりにさせてきた小沢氏の民主主義とは、金の力で自分の主張が通る「金主主義」に見えて仕方がないからだ。

「米国の民主主義」もまた別の意味で「金主主義」に見えるのだが、それはまた稿を改めて書きたい。

October 02, 2011

老朽化が早い日本の近代建築;高層マンションの設計寿命は何年?

先日、某所の公設美術館で借用していた展示物が水滴で汚損した事件があった。

その原因は築後35年の建物の老朽化だと言う。明治時代に建てられた建造物で、現在もびくともしないものがある一方で、戦後の高度経済成長期以降に建てられた近代建築は老朽化が早いものが多いように思う。かつて名建築とたたえられた大手町の旧都庁ビルもすでにないし、老朽化したとして取り壊されたり取り壊しが計画されている有名建築も少なくない。

戦前の建築は寿命がないものとして計画されたものが多いが、戦後の建築は寿命が数十年として計画されたのかもしれない。しかし公共建築としては、あまりにも老朽化が早すぎるように思う。これも大量消費が良いとされ、長く使うことは旧弊な考えだとされた高度経済成長時代の精神を反映しているのだろうか。

そんなことを考えているうちに、最近はやりの超高層マンションはどれくらいの寿命を想定して計画されているのだろうかと気になり始めた。まさか法定耐用年数の47年で老朽化して居住できなくなる計画ではないとは思うが。

50年後の日本の大都市に、老朽化して使用できなくなった高層建築物が林立していると言う光景を想像するとぞっとする。

October 01, 2011

難航するリビアの新政権作り

リビアの新体制作りが停滞している。原因は例によって革命勢力間の勢力争いらしい。

リビアもイスラム圏の例に漏れず部族社会の色彩が濃く、革命勢力も旧権力から阻害されていた部族の寄せ集めが中心だという。その各部族が新体制で有利な地位を占めようと対立が始まったらしい。今回の争乱で、旧体制が持っていた武器の多くが各勢力に流出したようだし、この対立を解消できずにいるとまた内戦になりかねない。

リビアが内戦でアフガニスタン化すれば、反米・反西欧のイスラム急進派には絶好の足場になる。西欧諸国にとって、各勢力の融和と武器の回収が最優先の課題になるだろう。

混迷続く参院自民党人事

自民党の参院党人事が派閥対立で身動きがつかない状況に落ちいっている。

菅降ろしが行き詰まって身動きがつかなかった民主党に続き、今度は自民党のこの醜態。

国民の利益より党の利益。党の利益より派閥の利益。派閥の利益より個人の利益。日本の政治屋さんたちのこの体質はいつまでたっても変わりそうもない。

もっとも、それを許しているのは我々有権者なのだが・・・・・。

« September 2011 | Main | November 2011 »