グローバル経済と金融システムの不適合
昨今の政界経済の混乱は、いわゆる「グローバル経済」に対して従来の金融システム(「金融政策システム」と言っても良い)が不適合になっていることが根底にある。コンピューターに支援された「経済のグローバル化」によって、投機資金の動きが大規模化し高速化していることに、観察し、会議し、対応する旧来のシステムが追いつけないのだ。
さらに、コンピュータプログラムが選別されることによって、皆が同時に同じ動きをすようになっている。これが変動の振幅を拡大し、「カオス的」な動きを生み出している。これに対して従来の「グローバル経済」理論や「金融政策」理論は無力だ。
これに対しては、資金の動きを制限できるようにすることが有効だが、投機資金を動かしている者達はそれを受け入れないだろう。しかし、何らかの制限手段を使えるようにしない限り、現状の混乱を収拾することはできないだろう。
また、無節操な外国資金導入による急激な経済成長政策は、周到な軟着陸手段を準備しておかない限り大不況、そして国家財政の破綻につながることを歴史は示している。経済政策にかかわる者は、このことも認識しておくべきだ。
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