災害対策庁
先日の豪雨によって紀伊半島中央部にはいくつもの天然ダム(土砂ダム)ができたという。報道写真で見ただけだが、そのいくつかは大規模でかつ建設用重機が接近できない場所にあるため、直ちに何らかの安全工事を行うのは不可能なようだ。
以前にも書いたことがあるが、このような災害時に重機や緊急支援設備(浄水・医療など)を現地に空輸できる大型ヘリが必要だ。15~20tonの重量物を空輸できるヘリコプターとしては、ロシアのMi-26や米国のエアークレーンなどがある。これらを輸送用に運用している企業もある様だが、緊急時には手配できないことも多いだろう。だから国内の緊急支援組織が数機を保有することが好ましい。大規模火災用として保有している国もあるようだ。艦載用ヘリのようにローターをたためるように改良を加えれば、緊急支援設備を納めたコンテナーとともに超大型輸送機で国外遠方に空輸することもできるだろう。
自衛隊に保有させ国際援助に活用することも良いが、日本の現状を考えると山林火災の消火も含めて年間十数回は出動機会があると思われる。いっそのこと米国の災害管理局のような国家組織を作り、足の遅いヘリの機能を補完する飛行艇などとともに災害支援に活用させるのはどうだろうか。
これを仮に災害対策庁と呼ぶことにしよう。この災害対策庁は気象庁や消防庁、警察、海上保安庁などと連携して災害の予測、避難等の事前対策の勧告、救援や緊急支援などの短期的業務を扱う。長期的な業務を扱う災害復興庁と統合して災害(あるいは災害対策管理)庁とするのも良いだろう。
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