寒冷化が100年以上続く?
「太陽活動が低調期入り」という記事を書いたが、関連資料を見直しているうちに一つ見落としていたことがあるのに気がついた。
それは、現在の黒点減少や周期の長期化が、太陽からのニュートリノ輻射が少ないことと関連しているとすれば、これが100年以上続く可能性があると言うことだ。
なぜかと言えば、ニュートリノ輻射は太陽中心部の核融合によって発生しているもので、太陽中心部の核融合の活発さを反映しているのだという。そして、太陽中心部で生じた変化が、表面にまで伝わるのに150年かかるのだそうだ。
従って、現在の太陽の変調が中心部の変化の影響が表面に届き始めたからだとすると、これが今後150年以上続く可能性があることになる。言い換えれば、太陽からのニュートリノ輻射が回復してから150年後に、太陽活動が回復すると言うことだ。そしてその間低温が続き、いわゆる小氷期になる可能性がある。
とはいうものの、太陽活動の低下はいくつかの兆候から予想されている段階で、起きていることが確認されたわけではない。また、ニュートリノ輻射が理論からの推定値より大幅に少ないことが、太陽活動の活発さと関連しているという確証もまだない。だから今後気候は低温化するので温暖化は起きない、と言うのは現時点では牽強付会と言うべきだろう。
拮抗する影響が予想される要因が並立するときは、その影響が相殺し合うのか逆に極端に現れるのかが予想しがたい。従って、寒冷化か温暖化かについては、今後20~30年は太陽活動と気候の動向を慎重に見定める必要がある。
参考記事1.NASA MARSHAL SOLOR PHISICS;THE SUNSPOT CYCLE
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