防災と緊急時の対応(1)
防災と緊急時の対応は、最悪を想定して最善を目指さなくてはならない。つまり、最悪の事態を念頭に置いて、それに対する何段構えもの対策を準備しておくべきなのだ。
起こるか起こらないかわからない規模の災害に対して、日常的に起こりうる災害と同じように備えるのではいくら資金があっても足りない。頻繁に起こる災害への備えはこう、さらに百年に一度、千年に一度、起こらないかもしれないが可能性はある災害への備え、とそれぞれを段階的に考えておくのだ。
たとえば、今回のような10mを超える津波に備えて、高さが何十mもの防潮堤を全国に張り巡らすことなど不可能だ。だから、数m級の津波は防潮堤で食い止める、これを超える津波が来たら避難デッキの高さが20mの津波にも沈まない避難所を準備しておく、と言うようなことを、段階的に積み重ねるのだ。
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